社会福祉法人あいの実、職員の安全と尊厳を守る新規程を策定
2025年11月、社会福祉法人あいの実は重要な理事会を開催し、「カスタマーハラスメント防止規程」と「リモートワーク・セキュリティガイドライン」という2つの新しい規程を制定しました。この取り組みは、社会の変化に対応し、特に介護と福祉の現場において職員や利用者が安心して関われる環境を整えるためのものです。
カスタマーハラスメント防止規程について
「カスタマーハラスメント防止規程」は、介護や福祉の現場でしばしば発生する暴言や過剰な要求に対し、明確なポリシーを設けて職員の安全を守ることを目的としています。具体的には、暴言や脅迫、無断録音、SNS上での中傷など、9つの禁止行為が定義されています。これにより、スタッフが安心して業務を行い、利用者さんとも良好な関係を築く手助けとなるでしょう。
また、この規程では段階的な対応を明文化しており、最初は注意を促し、その後警告や一時的なサービスの停止を行うことが明記されています。さらに、認知症や障害を持つ方々に対する配慮も重視されており、特に被害を受けた職員へのカウンセリングや報復防止措置が整備されています。対応策のみならず、職員が安心して働くことができる環境を整えることは、利用者との信頼関係を高めるためにも重要です。
個人情報保護規程の改正
次に、個人情報保護に関する規程の再整備も行われました。これまで各事業所ごとに運用されていた規程を整理し、法人全体での責任ある管理体制を構築しました。透明性を持った情報管理と、利用者の権利に基づくサービス提供が目指されています。
リモートワーク・セキュリティガイドライン
また、職員の変則的な働き方を支えるため、リモートワークに関するガイドラインも明文化されました。情報資産の保護、端末管理、通信の安全性に関する基準を策定し、多様な働き方を支援しつつ、セキュリティを確保しています。
これらの規程は、訪問介護や通所サービス、短期入所、クリニックなど、すべての事業に適用され、職員全員が安心して業務に取り組むための基盤となります。
あいの実のビジョン
社会福祉法人あいの実は、重い障がいを持つ人々が尊厳を持って生きられる社会の実現を目指しています。福祉医療のイノベーションを通じて、働き方の再構築も視野に入れています。利用者、家族、スタッフが共に成長できる機会を創出するため、柔軟なアプローチを取り入れています。
具体的には、利用者がカフェのスタッフとして働く機会を提供し、支援を受ける側から社会との接点を持つ側へと展開しています。また、医療的ケアが必要な方々への支援や、多様なプログラムを通じた地域連携に取り組んでいます。
今後に向けて
あいの実は、社会福祉の理念を大切にしながら、今後も新たな取り組みを進めていきます。職員と利用者が共に安心して生きがいを持ちながら生活できる地域社会の実現を目指します。柔軟な対応と新しい発想で、福祉の未来を切り開いていく姿勢が、今後の展望を明るくしています。