学生の健康と環境への配慮を両立する新たな取り組み
株式会社Relicホールディングスが新たに設立した「GokuGoku」について伺います。GokuGokuは、広告収益モデルを採用した大学向けのウォーターサーバー事業で、学生の健康をサポートしつつ、環境に優しいプランを提供します。
1. 設立の背景と目的
近年、大学生の健康管理が重要視されていますが、多くの学生が水分補給を十分に行えない現実があります。経済的理由からペットボトル飲料を避け、自宅や大学で手軽に水分を確保することが難しくなっています。特に、最近の調査によると、日本の約半数の人々が水道水をそのまま飲むことに抵抗を感じていることが分かっており、この問題は深刻です。このような背景から、GokuGokuは大学内で安全で自由に飲める水を提供することを目指して設立されました。
2. 事業の内容
GokuGokuは、大学内にウォーターサーバーを設置し、全ての学生に無料で水を飲める環境を提供します。特に注目されるのは、QRコード認証システムを導入し、利用の適正化を図っている点です。これにより、学生は気軽に水分補給ができるようになります。
さらに、このビジネスモデルの特徴的な部分は、広告収入を基とした運営です。デジタルサイネージやアプリ内広告からの収益を活用して、サーバーの運営費を賄います。学生にとって身近なスポンサー企業の情報を効率よく提供できる仕組みとなっています。
3. 利用者の促進施策
GokuGokuでは、利用促進のために30回の給水ごとにおにぎりクーポンを配布します。これにより、学生たちは経済的な負担を感じることなく、積極的に水分補給ができるようになります。
また、専用アプリを通じたデータ収集も行います。これにより、利用者の好みや習慣を把握し、マーケティング活動に生かせる可能性が広がります。
4. 環境への配慮
GokuGokuは、大学生の健康促進だけでなく、環境問題にも配慮しています。日本では年間約250億本のペットボトルが消費され、その廃棄物が環境に与える影響は深刻です。ウォーターサーバーの導入により、こうしたペットボトル飲料の利用を減らすことが期待されています。持続可能な社会の実現に向けた一手として、大きな意義を持つ事業と言えるでしょう。
5. 今後の見通し
2025年度内に大学への初号機導入を目指し、現在、大学関係者やスポンサー企業への提案活動を進めています。学生の健康を守りながら、企業にとっても魅力的な広告価値を提供できるよう、事業の拡大を図っています。
6. 代表者のビジョン
代表取締役の岩佐舞音さんは、「学生の生活にとって本当に価値のあるインフラになると信じ、全力で取り組んでいきます」と意気込みを語ります。挑戦には壁もあるが、共感を得られる大学やスポンサー企業を増やしていきたいとしています。
GokuGokuの今後の活動には、学生の健康促進だけでなく、環境保護にも貢献する期待が寄せられています。直近の実証実験が行われる名古屋市内の大学への導入も注目です。学生が自由に水を飲むことができるこの新たなインフラの形成は、今後の大学生活をより豊かにすることでしょう。
最後に
GokuGokuの取り組みは、大学生活を支えるだけでなく、世代全体の意識向上にも繋がるでしょう。学生の声が反映されたこのプロジェクトに、今後も注目が集まります。