リモートワークとセキュリティ
2020-10-15 10:00:08
リモートワークの普及で顕在化した労働者のセキュリティ意識の低下
新型コロナウイルスの影響により、働き方は大きく変わりました。調査によれば、米英などの8か国では、なんと80%以上の労働者が「フルタイムでオフィスに戻りたくない」と感じています。これは、リモートワークの普及が進んだ結果ですが、同時に新たな課題も浮上しています。特に、IT部門にとっては、個人デバイスを使った企業データやサービスへのアクセスが増えたことで、セキュリティ上のリスクが拡大しました。
調査によると、従業員の約33%がITセキュリティを優先度が低いと見なしていることが明らかとなりました。この背景には、モバイルデバイスを活用する機会が増えた一方で、フィッシング攻撃の危険性に対する理解不足があるとされています。実際、全世界の労働者の43%がフィッシング攻撃についてほとんど理解していないのです。
特に、MobileIronのシニアバイスプレジデントであるブライアン・フォスターは、モバイルデバイスが様々な情報にアクセス可能であることから、セキュリティ対策が不十分な労働者が多いと警告しています。悪質なサイバー犯罪者が、フィッシング攻撃によってモバイルデバイスを狙うケースが増えており、これによりセキュリティリスクは一層高まっています。
この調査では、新型コロナウイルスの影響による新しい働き方が4種類の労働者を生み出していることも指摘されています。これらの労働者は、異なるニーズと課題を抱えており、その中でも特にモバイルデバイスの重要性が際立つようになりました。ここでは、その4つのタイプについて詳しく見ていきましょう。
1. ハイブリッドユーザー(Hybrid Henry)
この人物は、金融サービスや公共部門で働いていることが多く、在宅勤務を好む一方で、チームメイトとの孤立が生産性の妨げになっていると認識しています。生産性を維持するために、ノートパソコンとモバイルデバイスを使い、コミュニケーションツールに依存していますが、フィッシング攻撃についてはあまり認識がありません。
2. モバイルユーザー(Mobile Molly)
このタイプは外出先で仕事をすることが多く、公共のWi-Fiを利用するケースも多いです。様々なモバイルデバイスを駆使して仕事をしているため、信頼性の低いテクノロジーが生産性を妨げると感じていますが、ITセキュリティはプライバシー侵害に繋がると考えています。
3. デスクトップユーザー(Desktop Dora)
オフィスに戻りたいと考えるこのタイプは、主にデスクトップでの作業を好み、同僚とのコミュニケーションにはオフィスのソフトウェアに依存しています。ITセキュリティを軽視しがちで、フィッシング攻撃に対する認識も薄いです。
4. 現場ユーザー(Frontline Fred)
医療や物流などの現場で働くこのタイプは、固定された場所で仕事をしているためリモートワークはできませんが、ITセキュリティの重要性を理解しています。専用の機器やアプリケーションを使用していますが、他のタイプほどモバイルデバイスに依存していません。
フォスターは、企業が信頼できるデバイスやアプリケーションのみがアクセスできるよう、ゼロトラスト・セキュリティのアプローチを採用すべきだと強調しています。サイバー犯罪者は、多様な手法を使って攻撃を仕掛けてくるため、企業は防御力を強化する必要があります。フィッシング対策技術を強化し、どこからでも安全にデータにアクセスできる環境を整えることが、これからの企業にとって求められる課題となるでしょう。
MobileIronは、これらのニーズに応えるために、エンドポイント管理やモバイル脅威防御を提供し、企業が安全にデータを管理できるようにサポートしています。新たなリモートワークの形が求められる今、企業のセキュリティ戦略が再定義される時です。
会社情報
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Ivanti Software株式会社
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