結婚式の新しい価値観を映す調査結果
結婚式のイメージは時代と共に変わりゆくものであり、最近の調査により特に若い世代の今までの固定観念に挑戦する姿勢が浮き彫りになりました。株式会社トキハナによる意識調査を通じて、結婚式に対する無意識の思い込みがどのように若者の選択を制約しているかを探っていきます。
結婚式に対する無意識の思い込み
婚礼の主催者が親から新郎新婦自身に変わったのは1990年代以降のことで、結婚式自体が当事者たちの自由な表現の場として発展してきました。しかし、SNSの発展により、多様な結婚式のスタイルが見えるようになったにもかかわらず、まだ多くの人々は「結婚式=主役になるべき」という固定観念に縛られています。
調査によれば、332名の対象者の中で、59.6%が「結婚式では新郎新婦が主役になるべき」と考えていることが判明しました。特に50代以上では7割近くがこう考えており、世代による価値観の固定化が目立ちます。対照的に、実際に結婚式を挙げた人たちの中では54.3%が主役になることに否定的で、自分たちの幸せな時間を重視したいという声が多く聞かれます。これは、一般的な価値観と若者の実感の間に大きなギャップが存在することを示しています。
伝統的価値観の変遷
さらに調査結果では、伝統的な結婚式に関する思い込みも浮かび上がります。「花嫁は白いウエディングドレスを着るべき」と答えた人は36%、また「バージンロードは父親と歩くべき」という意見が31.2%を占めました。しかし、今の時代は多様な選択肢が増えており、特に20代女性の約半数は伝統に囚われない考え方を持っています。このようなもろもろの変化は結婚式における自由な選択を広め、これからの世代に受け継がれていくことでしょう。
“空気”が居心地の悪さを生む現象
さらに注目すべきは、「周囲がこう思っているのではないか」といった「空気感」が強く影響を及ぼしています。44.2%の人々が、結婚式に対する世間の固定観念が自身の選択を制約していると感じると応答しており、実際にはその意見に賛同する人は30%から60%に留まっていることが示されました。この現象は、目に見えない圧力として、ふたりの選択肢を狭め、自分たちらしい結婚式を実現できない要因となっています。
自分たちらしい結婚式への道
この調査からは、結婚式という重要なイベントが、無意識のうちに誰かの価値観に縛られている現実が浮かび上がりました。演出やプランは多様化しているものの、根本的な「新郎新婦=主役」の思い込みが依然として多くの人々を悩ませています。
それでも今後は、「こうするべき」という考え方が薄れ、自由で自分たちらしい結婚式を創ることができる環境が整っていく兆しがあります。トキハナでは、こうした新しい価値観を発信し、結婚の意義を新たに考える時代への変化を促進していくことを目指しています。
調査の概要
この調査は、2025年8月4日から8月8日まで、20代から50代の男女332名に対して行われました。調査方法はインターネットリサーチで、性別は男性50%、女性50%。年代は20代から50代がそれぞれ25%ずつを占めるという均等な結果となっています。
結婚式はその形を変えつつありますが、大切なのは、それが本当に当事者たちの思いを反映したものであるかどうかです。これからの結婚式が、選択肢としての真の自由を享受できることを願っています。