インフルエンザリスク5タイプ
2025-11-20 08:25:34

冬のインフルエンザ拡大に備える!健康ビッグデータ解析から学ぶ5つのリスクタイプ

冬のインフルエンザ拡大に備える!健康ビッグデータ解析から学ぶ5つのリスクタイプ



今年の冬、日本では例年よりも早くからインフルエンザの流行が広がっています。厚生労働省によると、現在流行している主な株は「A香港型(H3/N2)」で、全国の感染者の約半数を占めており、この型は重症化するリスクが高く、ワクチンの効果も期待しにくいとされています。こうした状況の中で、弘前大学と京都大学、大正製薬が共同で実施した研究が注目を集めています。彼らは健康ビッグデータを用いて、「インフルエンザにかかりやすい人の特徴」を明らかにしました。

研究の背景と意義



弘前大学が行う「岩木健康増進プロジェクト健診(IHPP)」は毎年、青森県弘前市で地域住民を対象に実施される大規模健康調査です。この調査では、約1,000人の20歳以上の住民から、血液検査や生活習慣、職業、体組成など、3,000項目以上のデータを収集しています。今回の研究では、特にインフルエンザと関連のある165の要因をAIを活用して抽出し、それらの関係性を詳細に分析しました。この研究成果は、2025年8月に国際的な科学論文誌「Scientific Reports」に発表されました。

インフルエンザにかかりやすい5つのタイプ



解析の結果、インフルエンザにかかりやすい人々の特徴として、大きく5つのタイプが確認されました。

1. 血糖が高め
血糖関連のデータ(グリコアルブミン、ペントシジン)が高いことで、免疫細胞の働きが鈍くなり、ウイルスへの抵抗力が弱まります。

2. 肺炎の既往あり
過去に肺炎を経験したことがある人は、感染症に対する抵抗力が弱いと考えられています。

3. 多忙・睡眠不足
忙しい生活スタイルのために睡眠不足の人は、インフルエンザにかかりやすい傾向があります。

4. 栄養不良
野菜の摂取が少なく、食事のバランスが偏っていると免疫が低下します。

5. アレルギーあり
アレルギー反応がある人は、慢性的な炎症を抱え、呼吸器のバリア機能が低下しやすいです。

複数の要因が発症リスクを影響



これまでも個々のリスク要因は知られていましたが、本研究では複数の因子がどのように絡み合ってインフルエンザの発症につながるのかを、ネットワークとして視覚化した点が新しい成果です。特に「肺炎の既往あり」「血糖が高め」「睡眠の質が悪い」といった特徴を持つグループでは、他のグループと比較してインフルエンザの発症リスクが約3.6倍高いことが判明しています。

防止策としての医師のアドバイス



感染症に詳しい内科医の久住英二先生によると、以下の5つのタイプに基づく具体的な感染予防策が推奨されています。

  • - 血糖が高めの人
食事では、白米の代わりに雑穀米や玄米を選び、野菜をたくさん食べることが重要です。軽い運動をすることで免疫力を高めることも効果的です。

  • - 肺炎の既往がある人
室内の湿度を保ち、手洗いを徹底するなどして、感染へのリスクを減らしましょう。

  • - 睡眠不足の人
質の良い睡眠を確保し、睡眠環境を整えることが大切です。

  • - 栄養不良の人
毎食、バランスの良い食事を心掛け、野菜や良質なタンパク質を意識的に摂取しましょう。

  • - アレルギーがある人
抗酸化物質を多く含む食品を積極的に取り入れ、炎症を抑える工夫が必要です。

セルフメディケーションの推奨



最後に、インフルエンザが流行する中、軽症の場合には医療機関に頼らずに自分で対応する「セルフメディケーション」という選択肢も有効です。家庭での備えとして、市販の風邪薬や抗原検査キットを用意しておくことが大切です。

まとめ



この冬、インフルエンザの流行に備え、個人の体質や生活習慣に合った感染予防策を実践することが求められています。健康ビッグデータの解析結果をもとに、一人一人が自らの健康を守るための意識を高めていく必要があります。


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大正製薬株式会社
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東京都豊島区高田3丁目24番1号
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