不登校と母親の離職
2026-07-09 08:16:28

不登校で職を離れる母親が急増、深刻な社会問題に

不登校と母親の離職実態



近年、不登校や行き渋りの問題が子どもたちだけでなく、その保護者となる母親たちにも深刻な影響を及ぼしていることが明らかになっています。NPO法人キーデザインが実施した「不登校離職実態調査2026」によると、調査に参加した母親の約20%が退職を経験していることがわかりました。

調査の背景と目的



この調査は、日本全国46都道府県から1,234件の回答を受け付け、特に不登校を経験した子どもを持つ保護者を対象としたものです。不登校に直面する保護者への心理的、経済的な影響を理解するための初めての大規模な調査です。多くの場合、不登校は「子どもの問題」と捉えられがちですが、それに伴う保護者の負担は計り知れず、見落とされている現実があります。

母親の離職状況



調査結果によると、母親の19.93%が実際に退職したと回答した一方で、父親の退職は0.67%にとどまっています。このデータは、不登校の問題が母親にその負担を偏らせる傾向が強いことを示しています。具体的には、仕事と家庭の両立に「非常に困難」と感じる保護者が95.4%に達しており、84.1%が仕事を辞めたいと思ったことがあるとの結果が出ました。これは、仕事と家庭の両方で発生する葛藤やストレスがいかに深刻であるかを物語っています。

具体的な「不登校離職」の影響



母親の職場での生活における苦痛は、単なる退職にとどまりません。調査の中で最も多く報告された影響は「遅刻・早退・欠勤が増えた」というもので、433件にのぼりました。これは、子どもがいつ学校に行けるかわからない不安定な状況が、職場にまで波及している状況を示しています。また、有給休暇の消化や勤務時間の短縮なども進行しており、実際の退職者の数の3倍に達しています。プレゼンティーイズムと呼ばれる在籍しているけれども生産性が低下する状態は、保護者の精神的な疲弊を示す指標でもあります。

心身への影響



さらに、母親の93.9%が「継続的なストレスや不安」を感じていると報告しています。多くの母親が、子どもたちの不安定な精神状態に直面しながら、家庭と職場との両方でストレスを抱え続けているのです。調査結果によると、「死にたい・消えたい」といった直接的な発言があった回答も481件を数え、保護者はその重圧の中で孤立していることが浮き彫りになっています。

経済的な打撃



不登校の影響は経済的な問題にも直結します。調査によると、50%の家庭が収入の減少を経験し、79%が支出の増加を実感しています。働き方の変更や休職、退職がもたらす収入の減少に対し、フリースクール利用や医療費といった支出が増加することで家計が二重の打撃を受けています。

離職の理由



多くの離職者の声は「辞めたかった」わけではなく「辞めざるを得なかった」という苦しみを訴えています。「やっと手に入れた自分の居場所を手放すのは悲しい」という意見や、「子どもを一人にできず、仕事を続けられなかった」という実情が、多くの保護者の心情を映し出しています。仕事はただの収入にとどまらず、社会とのつながりでもあり、自分の存在価値を保つ場内でもあります。

企業への提言



調査結果を踏まえ、特別な制度が必要なわけではありません。不登校家庭への理解を深め、急な休みに対応するための職場環境作りが求められています。介護や育児同様、これからは不登校家庭への配慮が重要視される時代になります。また、企業がこうした環境を整えることで、離職率の低下にもつながります。

今後のセミナー予定



NPO法人キーデザインでは、企業向けに不登校離職防止のための無料オンラインセミナーを開催します。具体的な対応策を学ぶ良い機会ですので、ぜひ参加をご検討ください。

まとめ



不登校問題は、もはや子どもだけの問題ではなく、家庭全体、ひいては社会全体の問題として捉える必要があります。保護者が感じているストレスや負担は想像以上に大きいものです。これらの実態を理解し、共に支えていくための環境を整えることが、今後の社会での重要な課題となるでしょう。


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会社情報

会社名
特定非営利活動法人キーデザイン
住所
栃木県宇都宮市鶴田町1627‐14
電話番号
080-1853-6296

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