CO2利活用のライン用パウダー開発で持続可能な未来へ
はじめに
東京ガス株式会社、東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(TGES)、日本理化学工業株式会社の3社は、環境保護と社会貢献を両立させる新しい試みとして、CO₂を利活用したライン用パウダーの開発に成功しました。このプロジェクトは、8月31日(日)に行われる第96回都市対抗野球大会において、東京ガス硬式野球部の試合で実際に使用される予定です。
開発の背景と目的
開発されたライン用パウダーには、燃焼時に排出されるCO₂を固定化した炭酸カルシウムが含まれています。この技術は、Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(CCUS)という環境技術を基にしています。東京ガスとTGESが持つ技術力と、日本理化学工業が積み重ねてきた製造の経験が融合し、共生社会の実現に向けた新たな製品が生まれました。
特に、日本理化学工業は障がい者雇用の先駆者として多様な人材を尊重する企業文化を持っており、その理念が東京ガスグループの持つ「人に寄り添う」という理念と共鳴したことも、このコラボレーションの大きな要因です。
各社の役割
このプロジェクトにおいて、各社は明確な役割を持って協力しています。東京ガス・TGESは、CO₂を利用した本パウダーの開発企画を担当し、その評価も行います。また、出場試合においては本パウダーを実際に使用することになっています。
一方、日本理化学工業は、パウダーの製造と安全性や品質の確認を担っています。これにより、各社がそれぞれの専門性を活かしつつ、共生社会の実現に寄与する製品を提供することができています。
共生社会に向けた取り組み
東京ガスグループは、自社の経営理念に基づいて、ダイバーシティとインクルージョンを推進し、障がい者が安心して働ける環境の整備を進めています。「パッチョ農園」では重度知的・精神障がいのある方々が活き活きと働く場を提供し、その収穫物を使った社員食堂メニューも提供しています。また、パラスポーツ支援やイベント協力を通じて、共生社会への理解を広める活動も行っています。
日本理化学工業も、「誰もが生きやすく、働きやすい皆働社会を実現する」という理念のもと、様々な人材を活かす企業文化を育む努力を続けています。炭酸カルシウムやホタテ貝殻等のリサイクル素材を使用した製品開発は、環境に優しい製品を提供する一助となっています。
おわりに
このような取り組みを通じて、東京ガスと日本理化学工業は共に、CO₂の利活用を推進しつつ、持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。これからも彼らの活動に注目が集まることでしょう。