SPARROWプロジェクトの進展
2025-10-22 12:20:26

鉄道インフラ管理の未来を変えるプロジェクトSPARROW、技術成熟度レベルを突破

「Project SPARROW」が技術成熟度レベル5を通過



株式会社リベラウェア、CalTa株式会社、KDDIスマートドローン株式会社の3社が共同で進めている「Project SPARROW」が、技術成熟度レベル(TRL)5を無事に通過しました。これにより、本プロジェクトは実用化に向けた重要なステップ、次のTRL6へと進むことができます。

「Project SPARROW」とは


このプロジェクトは、主に鉄道現場における点検業務や、災害時の緊急対応を行う自動巡回型ドローンと、そのデータを分析可能なデジタルツインプラットフォームの開発を目指しています。特に地方の経済や鉄道インフラにおいては、人口減少の影響で人手不足が深刻化していますが、本プロジェクトの導入により、点検の効率化と生産性の向上が期待されています。

特に、災害発生時には、このドローンが迅速に現地データを収集し、復旧作業をスムーズに行うための支援が可能です。これによって、インフラの耐久性(レジリエンス)が向上し、安全で安心な社会の実現に寄与することを目指します。

本プロジェクトは、「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)」の一環として支援を受けており、補助金の交付決定額は52億円。これは「安全・安心な公共交通等の実現に向けた技術の開発・実証」を目指したものです。

TRL5の重要性


TRL(Technology Readiness Level)とは技術の成熟度を示す国際的な評価基準であり、TRL5をクリアしたことは「実環境に近い条件下での統合システムの検証」に成功したことを意味します。これまでの開発の成果として、次のような実績が確認されています。
  • - 鉄道環境対応ドローン(リベラウェア): 飛行中に障害物回避の指示がある場合、即座に経路を変更して待避し、その後の指示で復帰する機能。
  • - 運航管理システム(KDDIスマートドローン): 計画ルート設定、待避指示、復帰指示が出せる機能の実現。
  • - デジタルツインプラットフォーム(CalTa): ドローンの位置と、その場所で取得した映像をデジタルツイン上で表示する機能の実装。

これらの成功を踏まえ、次のステージであるTRL6では鉄道事業者の具体的なニーズに合ったシステムの開発を進め、最終的にはTRL7において実地運用を目指します。

各社の紹介


CalTa株式会社


CalTaは鉄道インフラのデジタル化を先導するスタートアップで、独自の「TRANCITY」プラットフォームを使ったインフラ管理手法を提供しています。ドローンやロボット技術を駆使して、各種ソリューションを通じて効率的な管理の実現に向けて取り組んでいます。

KDDIスマートドローン株式会社


KDDIスマートドローンは、4G LTEを用いた遠隔操縦や、点検やモニタリングなど幅広い業務に対応できるドローンサービスの開発を進めています。また、ドローンスクールも展開し、業界の人材育成にも注力しています。

株式会社リベラウェア


リベラウェアは、「誰もが安全な社会を作る」というミッションを掲げており、特に危険な環境での点検を行う世界最小級のドローンの開発に注力しています。本プロジェクトを通じて、「見えないリスクを可視化する」ことを使命としています。

このように、Project SPARROWは各社の技術力を結集した新たな未来への道を切り開いています。鉄道インフラの安全性向上に向け、大きな期待が寄せられています。


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会社情報

会社名
株式会社Liberaware
住所
千葉県千葉市中央区中央3-3-1 フジモト第一生命ビル6階
電話番号
043-497-5740

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