手話カフェ「Üd cafe -te to te-」が平塚市にオープン
神奈川県平塚市に、聴覚に障がいのある方々に新たな交流の場と就労機会を提供する手話カフェ「Üd cafe -te to te-」が開店しました。本カフェは、手話、エンターテイメント、カフェという3つの要素を組み合わせた新しい形のコミュニケーションスペースです。
聴覚障がい者の学生を支援する取り組み
「Üd cafe -te to te-」での主な働き手は、株式会社ユーディフルが運営する「UD DANCE SCHOOL」に通う聴覚に障がいのある若者たちです。カフェをご利用されるお客様は、手話の利用や筆談ボードを使用しながら、フードデリバリーで提供される人気メニューを楽しむことができます。店内のスクリーンでは、手話を取り入れたダンスパフォーマンスやレクチャー動画が流れ、手話に不慣れな方でもたのしく手話に触れることができる仕掛けが整っています。
このカフェの中で、訪れる方々は飲食やダンスを通じて、聴覚障がいについての理解を深め、地域活性化を図る機会を得ることができます。
アルバイトの難しさを乗り越える
平塚市には、神奈川県内で唯一のろう学校が存在しており、多くの生徒が「UD DANCE SCHOOL」に通っています。しかし、ある高校生が「アルバイトの面接に12回も落ちてしまった」との打ち明けからこのプロジェクトはスタートしました。実際、障がい者雇用が進んできたとはいえ、社会にはまだまだ受け入れ体制が整っていない企業も多く、有効な支援が求められています。
資金調達の成功とカフェオープンへの道
この問題に立ち向かうべく、「Üd cafe -te to te-」の開業を目指したのが代表の北村氏です。東日本唯一の手話カフェを立ち上げることを決意し、人気YouTubeチャンネル「令和の虎」の企画『Tiger Funding』を利用して資金調達に挑戦。事業計画を審査員の投資家にプレゼンし、見事200万円の全額調達に成功しました。そして見る夢が一歩ずつ現実のものになり、念願のカフェがついにオープンしました。
オーナーの思いを込めて
北村氏は、「福祉ではなく自然に、エンターテイメントを通じて障がいの有無に関係なく「したいことができる世界」を目指す」という理念を持っています。若者が挑戦できる機会を増やすことで自信を養い、未来に対する希望を育む居場所を提供したいという思いが込められています。聴覚障がい者と聴者が互いに理解し合う架け橋の存在となることを期待しています。
カフェの利用方法とメニュー
「Üd cafe -te to te-」を訪れる際は、1人1日500円の入場料が必要で、最低1オーダーをお願いしています。メニューには、ポキ丼(マグロまたはサーモン)やヘルシーボウル、「ニクベジ」、フレンチトーストなどの楽しい食事があります。これにより、訪れる方々が楽しいひと時を過ごしつつ、手話に親しむことができる場として機能しています。
店舗概要
- - 店舗名: Üd cafe -te to te-
- - URL: https://cafe.ud-dance.com/
- - 所在地: 神奈川県平塚市菫平19-18
- - アクセス: JR平塚駅より西海岸行きバス7分
- - 営業時間: 土曜日 11:00-17:00 (L.O 16:00) / 日曜日 11:00-16:00 (L.O 15:00)
- - オープン日: 2023年4月1日
UD DANCE SCHOOLについて
「松合わせ手話とダンスで世界をつなぐ」という理念を掲げた「UD DANCE SCHOOL」では、手話とダンスを融合させた新しいダンスアプローチUDダンス®を学ぶことができます。障がいの有無を問わず、全国から多くの生徒が参加しており、湘南、東京、福岡、オンラインといった多様な拠点からアクセス可能です。
カフェとダンススクールの相乗効果により、地域の聴覚障がい者にとって希望の象徴となることを願い、今後その活動に注目したいと思います。
お問い合わせ