SNSでの妊娠・育児相談が抱える問題とその現状

近年、妊娠・育児中の女性たちがSNSを利用する機会が増えており、同時にその裏には深刻な課題が隠れています。ベビカム株式会社は、2025年12月に実施した「妊娠・育児中の悩み相談に関する意識調査」を通じて、SNS上での相談がもたらす恐怖や不安の実態を明らかにしました。

SNSの利用がもたらす矛盾

少子化や核家族化が進行する中、妊娠・育児期の女性たちにとって、SNSは24時間いつでも相談できる場として重宝されるようになっています。一方で、近隣の相談相手が減少している中、SNSでの誹謗中傷や不適切な情報が新たなストレスの要因となることに悩まされる状況が浮き彫りになりました。調査結果によれば、回答者の半数以上がSNSでの相談を「怖い」と感じていることが分かりました。

1. 怖さの理由

実際、SNSでの相談時に恐怖心を抱く理由として、多くの女性が「批判的なコメント」や「不適切なアドバイス」を挙げています。このような経験を通じて、4人に1人は「怖い経験や嫌な経験」をしたと回答。また、3人に1人が「誰にも相談できず一人で悩みを抱え込んでしまった」ことも示しています。これらの数値から、女性たちがSNS利用に対して抱く恐れの実態が見えてきます。

2. 安全な相談環境の必要性

調査を進める中で、妊娠や育児に特有の不安を抱える女性たちへの支援体制が急務であることが浮き彫りになりました。特に、産後うつや育児ストレスが社会問題化している現代において、安全かつ信頼できる相談環境が求められています。このため、調査に参加した多くの女性たちが「悪質な誹謗中傷の厳罰化」を求める声を上げています。