AIによる脳ドックの新たな扉を開く
慶應義塾大学予防医療センターが2025年より導入する脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging+」。この新しいプログラムは、自らの健康を把握したいという人々に、画期的な脳の健康管理を提供すると期待されています。
脳の健康を可視化する「Brain Life Imaging+」
「Brain Life Imaging+」は、AIによる脳画像解析と認知機能テストを統合させた、次世代の脳ドックプログラムです。このプログラムは、MRIを通じて得た脳のデータをAIが分析し、認知機能を測定することで、個々の脳の健康状態を総合的に評価します。この革新により、健康志向の高い利用者に対し、質の高い医療サービスが提供される場合が見込まれています。
慶應義塾大学医学部の岸本泰士郎教授がコメントしている通り、これらのツールは脳の健康を日常的に把握する新たな手段となっており、認知症の早期発見が可能になると考えられています。さらに、得られた情報を基に生活習慣の見直しができるため、従来の医療サービスとは異なる価値をユーザーに提供します。
「CQ test」が果たす役割
このプログラムに含まれる「CQ test」(Cognition Quotient test)は、自己測定型の認知機能検査です。このテストは、スマートフォンまたはタブレットを通じて10分程度で完了し、結果はすぐに確認できます。さらに、このテストは個々の生活習慣や過去の結果を蓄積できるため、経年変化のトラッキングにも利用可能です。これにより、利用者は自身の認知機能の状態を把握し、改善に向けた具体的なアクションを考えることができます。
発表された共同研究の意義
また、株式会社Splinkは、慶應義塾大学と共に、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の影響下で共同研究を行っています。この研究では「将来の認知機能予測に基づくテーラーメイド行動変容プログラム」の開発がテーマとされ、CQ testを活用し、利用者にパーソナライズされた介入法が提案されています。
一貫したソリューションの提供
Splinkは、このような研究活動を基に、150以上の施設で既に運用されており、その導入は着実に進んでいます。受診者は自らの健康情報をPHR(パーソナルヘルスレコード)として一元管理することができるため、手間をかけずに健康状態を把握することが可能です。
医療現場への影響と期待
「Brain Life Imaging+」は、医療機関で使われる画像管理システム「NOBORI PHR」との連携も可能であり、受診者自身が簡単に結果を理解できる形式で提供されます。そのため、従来の流れを大きく変えることなく、受診者にとって親しみやすい体験が提供されることが期待されています。
未来の脳ヘルスケアを進化させる
全体として、このプログラムの導入は、未来志向の新たな「ブレインヘルスケア」とも言えるもので、健康寿命を延ばすだけでなく、医療費の軽減にも貢献することが見込まれています。Splinkは「すべての人につながりを、その日まで」というビジョンのもと、認知症を含む脳の健康をサポートする一環として、さらなるソリューションを提供し続けるでしょう。
AI技術の進展が、私たちにどのような新しい可能性をもたらすのか、今後の展開に期待が高まります。