RUN.EDGEが提供する「RECOROKU」とは
RUN.EDGE株式会社は、東京都港区に本社を持つ映像技術のスタートアップです。彼らの提供するサービス「RECOROKU(レコロク)」は、映像の録画、文字起こし、シーン検索を一体化した新しい教育支援ツールです。このサービスは、研修や会議など社内向けのツールとして始まりましたが、教育分野への応用が進んでいます。
この「RECOROKU」を活用することで、教員は録画した授業の特定のシーンを簡単に検索し、ピンポイントで再生・共有することができるため、授業の振り返りや学び合いが格段に効率的になります。教育現場では、特にアクティブラーニング型の授業や探究学習において、評価が難しいとされていましたが、RECOROKUを使用することで、映像による客観的な切り口で評価を行うことが可能になり、教員の負担軽減にもつながっています。
教育分野における実際の活用例
鹿児島修学館高等学校では、物理の授業に「RECOROKU」を導入している例があります。担当の南 大都先生は、特に進路指導の一環として面接指導にこのサービスを活用しています。生徒たちは、自分の面接の様子を録画し、後で自分自身で分析するという流れです。この方法では、他の生徒や教員からのフィードバックを受けながら、自分の課題を明確にし、改善点を見つけ出すことができます。
特に、面接指導では「OK・要改善・メモ」といったタグを使い、具体的な指摘が可能です。例えば、「質問の内容に少しズレがあったので修正が必要」や「最初に結論を述べる癖をつける」など、具体的なコメントが動画に紐づけることで、視覚的に改善の参考となります。このプロセスを通じて、面接に向けた自信も生まれると、生徒自身も感じているようです。
探究学習への期待
また、探究学習の重要性が高まっている昨今、教員の負担も増しています。「RECOROKU」による映像の活用は、生徒の自主的な学びを促進し、教員にかかる負担を軽減する効果が期待されています。生徒たちは自分自身で課題を設定し、必要な情報を集め、分析するという探究的なプロセスを経験することができ、その成果を映像として残すことで、さらなるフィードバックを受けることが可能です。
フィードバックの重要性
「RECOROKU」では、ユーザー同士が簡単にコメントやタグを付け合うことができるため、教員間での共通認識も図れます。この機能があることで、教員同士で生徒の成績に対して一貫性のある指導ができ、個別指導の効果がより一層増すことでしょう。
展示会の情報
今後、RUN.EDGEは「第9回関西教育ICT展」において、RECOROKUの実演を行う予定です。この展示会に参加することで、更なる活用の場を広げていく考えです。新しい教育の形が、技術によって豊かに変化していく様子は、教育現場からもますます注目されることでしょう。
RUN.EDGEの取り組みは、ただ映像技術を教育に応用するだけでなく、生徒たちの学びの質向上に直結しています。今後の展開に期待が寄せられています。