国土交通省が進める「完全キャッシュレスバス」に関する実証運行が、福岡県の西日本鉄道によって実施されることが決まりました。この取り組みは、観光客やインバウンド利用者の多い路線を対象とし、2024年12月から2025年2月までの間に行われる予定です。
完全キャッシュレスバスの概要
完全キャッシュレスバスとは、運賃の支払いを現金ではなく、あらゆるキャッシュレス決済手段に限定したバスです。これにより、バスの運行中の両替などの手間を省き、効率的な運行を目指します。
実証運行の目的
本実証運行の主な目的は、完全キャッシュレスバスを運行する上での課題の把握と、さまざまな知見の獲得です。これにより、将来的な導入へ向けての準備を進めていきます。
対象路線と運行期間
実施される具体的な路線としては、次の二つが選ばれています。第一に、博多駅と福岡空港国際線ターミナルを結ぶ路線、第二に福岡の都心部を走るBRT(連節バス)路線です。運行は、平日や土曜を含めて、それぞれ74便または83便が設定されており、非常に便利な交通手段として機能することが期待されています。
区間:博多バスターミナル ⇔ 福岡空港国際線ターミナル
便数:平日・土曜・日・祝日 各74便
区間:天神・博多駅・ウォーターフロント地区
便数:平日・土曜・日・祝日 各83便
キャッシュレス決済手段
利用者は、交通系ICカードやクレジットカードのタッチ決済、複数の乗車券(例:SUNQパスなど)を用いて運賃を支払うことが可能です。このような多様な決済手段を導入することで、より多くの利用者にとって便利なサービスを提供し、キャッシュレス決済の普及を目指します。
期待される効果
この実証運行により、現金取扱に伴うバスの停車時間を短縮し、定時運行の確保を図るだけでなく、キャッシュレス決済の比率が上がることが期待されています。これらの改善を通じて、持続可能な公共交通の実現に向けた一歩を踏み出していくのです。
まとめ
国土交通省が推進し、西日本鉄道が実施する完全キャッシュレスバス実証運行は、福岡市の公共交通に新たな風を吹き込むことでしょう。これからの実行開始を心待ちにしつつ、地域の交通体系がどのように進化していくのか、ぜひ注目していきましょう。