羽田空港のUD推進
2015-12-03 14:04:04
羽田空港でのバリアフリー化と情報ユニバーサルデザイン推進の新たな試み
羽田空港の新しい挑戦
羽田空港は、国際的な旅行者にとって日本の玄関口として重要な役割を果たしています。そこで、近年、訪日外国人の急増に伴い、情報アクセスとバリアフリー化の重要性が高まっています。そのため、東京国際空港ターミナル株式会社と日本空港ビルデング株式会社、日本電信電話株式会社(NTT)、パナソニック株式会社の4社は、情報ユニバーサルデザイン(UD)高度化を目指した共同実証実験を開始しました。
空港の抱える課題
羽田空港では、国内外の多くの旅行者を円滑に誘導するために、様々なユニバーサルデザインの取り組みが行われています。これには、訪日外国人のニーズに対応するための多言語サポートや、混雑時の柔軟な案内が求められています。固定的な案内サインだけではなく、より豊かな情報化が必要です。
実証実験の概要
今回の実証実験は、2015年12月から2016年3月31日までの期間に、羽田空港の国際線及び国内線の旅客ターミナルで実施されます。実験内容は、NTTによる最新技術と、パナソニックの革新的なソリューションが組み合わされ、以下のような取り組みが行われます。
NTTの技術開発
1. 画像解析技術を用いたインターフェース: 訪日外国人が直感的に情報を取得できる「かざすUI」に注目。スマートフォンのカメラを使い、看板や商品に自動的に情報を認識させる技術を試験します。
2. ビッグデータ解析による動的サイン: 空港内の混雑状況をリアルタイムで解析し、それに応じて案内サインを変更することで、旅行者の流れをスムーズにします。
3. 音声処理技術の明瞭化: 周囲の雑音に影響されず、音声案内がはっきりと聞き取れるシステムの導入も視野に入れています。
パナソニックのアプローチ
1. 光ID技術による商業エリアの認知確認: 空港の看板に光ID技術を導入し、利用者がスマートフォンをかざすことで多言語の店舗情報を取得できる実験。
2. Bluetoothビーコンズによる室内ナビゲーション: 空港内の商業エリアにビーコンを設置し、目的地へのスムーズな誘導が実現できるかを検証します。
今後の展開
実証実験の成果を受けて、2020年に向けた技術の実用化及び開発が進められる予定です。名実ともに国際的な空港として、日本の最先端技術を世界に発信するため、さらなる実証実験や新しいパートナーの呼びかけが行われます。今後、選ばれた技術は、羽田空港だけでなく、他の空港、駅、さらにはスタジアムなどでも利用されることが期待されています。
こうした取り組みにより、羽田空港が訪れるすべての人にとってよりアクセスしやすい空間へと進化することでしょう。日本の空港施設が持つ可能性を広げるこのプロジェクトに、多くの注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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日本電信電話株式会社
- 住所
- 東京都千代田区大手町一丁目5番1号大手町ファーストスクエア イーストタワー
- 電話番号
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