AI向け光インターコネクト
2025-02-28 17:28:58

STマイクロエレクトロニクスが発表した次世代AI向け光インターコネクト技術

STマイクロエレクトロニクスが目指す次世代AI向け光インターコネクトの未来



2023年、半導体業界で大きな注目を集めるSTマイクロエレクトロニクスが、新たな高性能光インターコネクト技術を発表しました。この技術は、データセンターおよびAIクラスタ向けに向けたもので、急増するAIコンピューティングの需要に積極的に応えるものです。これにより、今後多様なアプリケーションにおいて、より効率的で高速なデータ通信が実現されることが期待されています。

持続的な成長を支える技術



STが携える新しいシリコン・フォトニクス(SiPho)技術と次世代のBiCMOS技術は、特に大規模クラウドサービスプロバイダー(ハイパースケーラ)や大手光モジュールメーカーが抱える課題を解決する力を持ちます。この技術の導入により、光モジュールの速度は800Gb/sおよび1.6Tb/sへと進化し、量産は2025年後半から予定されています。

データセンター内のインターコネクトは、数千から数十万の光トランシーバに依存し、これらが光信号を電気信号またはその逆に変換してデータフローを管理します。STの新技術は、複数の部品を1チップに集約することを可能にし、大規模なデータセンターにおける通信の効率性を大幅に向上させると期待されています。

企業パートナーとのロードマップ



STはバリューチェーンにおけるパートナー企業と共に、次世代のプラガブル・オプティクス技術に向けた計画を立てています。これは、特にAIクラスタにおけるGPUインターコネクト技術への応用を見据えた取り組みとなります。

STマイクロコントローラ・デジタルIC・RF製品グループの社長、Remi El-Ouazzane氏は「AIの需要が加速しており、これに応じた光通信技術の重要性が高まっています。今こそ電力効率に優れたシリコン・フォトニクスとBiCMOS技術を発表する絶好のタイミングです。」と述べています。

光通信市場における期待



AWSのバイス・プレジデント、Nafea Bshara氏は「最新のシリコン・フォトニクス技術であるPIC100をSTと共に開発できることを嬉しく思っています。この技術は、AIを含む全てのワークロードの接続を可能にし、SiPho技術の新たな可能性が広がっていくでしょう。」とコメントしています。

加えて、LightCounting社のCEO、Vladimir Kozlov氏によると「データセンター市場におけるプラガブル・オプティクスの成長が著しく、2030年までにその市場規模は240億ドルを超える見通しです。」と、シリコン・フォトニクスを基盤としたトランシーバの市場シェアが倍増すると予測しています。

結び



STマイクロエレクトロニクスは、光通信市場向けの新しい300mmシリコンプラットフォームを構築中で、クロル(フランス)の工場にて製造が進められています。持続可能なエコシステムの構築を目指し、今後も革新的な半導体ソリューションを展開していくことでしょう。詳しい情報はSTの公式サイトにて確認できます。

この新技術がデータセンターとAIクラスタの未来にどのような影響を与えるのか、今後の進展に期待が高まります。


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会社情報

会社名
STマイクロエレクトロニクス
住所
東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220

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