古橋懐古館の新たな試み
愛知県豊田市に位置する古橋懐古館は、歴史的な価値を持つ資料を豊富に所蔵しています。その数はなんと5万点以上。これまで豪農古橋家が収集してきた資料が、今や一般の訪問者にも開放されることになりました。
歴史ある収集品の数々
古橋懐古館の所蔵品には、明治維新の志士たちの遺墨や古文書、和装本、骨董品、民具など、多岐にわたる資料が含まれています。特に、江戸中期から幕末明治維新期にかけての貴重な文書が豊富に揃っており、戦火を免れた状態で保存されています。
この館は民営であるものの、豪農古橋家を母体にした古橋会がしっかりと管理しており、資料の散逸を防ぎ、良好な状態を保っています。これにより、学術的な研究においても新たな発見が期待されています。
新たなサービスのスタート
古橋懐古館では、現代のニーズに合った形で所蔵資料の特別利用サービスを開始しました。これには、閲覧や複写、画像貸出、資料貸出など、多様なサービスがあります。これまでの50年以上にわたる古橋家文書研究の成果が、新たな形で皆様に役立つことを目指しています。
古橋会の新体制の下で、学芸員の世代交代が行われ、現代に即した利便性が一層向上しています。研究機関や博物館、メディア関連の事業者など幅広い方々が、所蔵資料を有効活用できるチャンスです。
主要所蔵資料の紹介
古橋懐古館では、特に人気のある資料がいくつかあります。
- - 歌川国芳『誠忠義士傳』 これは忠臣蔵の義士たちを描いた全50帖の傑作コレクションです。
- - 牧野虎雄の洋画 官展で数多くの受賞歴を持つこの洋画家の作品も多く所蔵しています。
- - 『三河国名所図絵』 幻の名所図絵で、正式に出版されたものではないため非常に貴重です。
- - 桶茶道具一式 豊田市指定の有形民俗文化財で、番茶の歴史を辿る重要な資料です。
これらのような資料は、研究者や一般の方々にとって貴重な情報源となります。公式Webサイトから利用申請を行うことで、これらの資料の特別利用が可能です。
お問い合わせ先
特別利用サービスの詳細については、古橋懐古館の公式Webサイトで案内しています。具体的なサービス内容は以下のページから確認できます。
古橋会は1946年に設立され、豊田市徳蔵町に位置しています。興味のある方は、ぜひ一度訪れて、歴史の深みを感じてみてはいかがでしょうか。