TISがSave Medicalに出資、デジタル医療分野での連携強化
TIS株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:岡本安史、以下TIS)は、2024年7月19日に株式会社Save Medical(東京都中央区、代表取締役社長:淺野正太郎、以下Save Medical)に出資したことを発表しました。この出資により、両社はデジタルセラピューティクス(DTx)およびプログラム医療機器(SaMD)の企画や開発、臨床試験、製造販売承認申請といった幅広いプロセスを共同で支援していきます。
TISとSave Medicalの協業内容
TISはこれまで20年以上にわたって、製薬業界における業務支援を行ってきました。特に、製薬会社の治験業務を中心に、統計解析の支援やIT基盤の提供を行い、トータルソリューション「Medical Drive」を展開しています。このような経緯から、医療技術の進展に貢献するため、Save Medicalとの協力関係が重要であると認識しています。
一方、Save Medicalは2018年に設立され、DTxとSaMDの研究開発に特化しています。特に、DTxの治験を実施した数少ない企業の一つでもあり、製品企画から臨床試験の設計、実施までの一貫した開発支援を行っています。
デジタル医療への期待
最近、医療費の高騰や医療従事者の不足が顕著な問題となる中、デジタルセラピューティクス(DTx)やプログラム医療機器(SaMD)が新たな治療法や診断手段として注目を集めています。予測によれば、DTx市場は2030年までに現在の10倍以上、約300億円規模に拡大すると見込まれています。ただし、これらの技術を自社で推進するには高いIT技術が求められ、協力が不可欠です。TISはこのニーズに応えるべく、Save Medicalに出資し、効果的な開発支援の提供を目指しています。
具体的な支援内容
今回の出資を通じて、TISとSave Medicalは以下のような具体的な支援を行う計画です:
- - DTx製品に関する調査や製品企画、UI・UXデザイン、プロトタイプ開発
- - ユーザビリティエンジニアリングプロセスの実現
- - JIS T 2304に準拠した設計開発とサイバーセキュリティの確保
- - DTxの臨床研究や臨床試験、申請業務の支援
- - データマネジメントや統計解析を行う専門家が在籍し、医薬品開発プロセスの分析も強化
- - 販売後の運用・保守に関する高度なセキュリティ対策
などが挙げられます。
今後の展望
TISとSave Medicalは、今回の出資を契機に製薬業界向けのデジタル医療支援を強化し、両社が持つノウハウやリソースを活用して、DTxやSaMD分野での協力を進めていきます。また、製薬企業やライフサイエンス企業への支援を通じて、デジタル技術が医療に及ぼす影響を最大限に広げることを目指しています。
TISのヘルスケアプラットフォーム
TISは、健康や医療情報に関するニーズを満たすため、生活者や医療機関を支えるオープンなプラットフォーム「ヘルスケアプラットフォーム」を提供しています。詳細については
TISの公式サイトをご覧ください。
今後、デジタル医療分野での技術革新が医療の進化に寄与することが期待されます。この取り組みを通じて、より良い医療サービスが提供されることを願っています。