2025年に開催予定の大阪・関西万博において、栃木県が出展するサステイナブルなデジタル技術を駆使した展示が注目されている。この展覧会の一環として、栃木県の一部の小中学生が、最先端のテクノロジーを利用して遠隔から万博会場内の栃木パビリオンを見学することが可能となる。この取り組みに参加するのは、ANAホールディングスから生まれたスタートアップavatarin株式会社、NECネッツエスアイ株式会社、そして東海大学の専門家たちだ。
特に、avatarin株式会社が開発したアバターロボット「newme」を通じて、リアルタイムでの遠隔体験が実現する。このrobotは、参加者が会場にいるかのように自由に動くことができ、自分の目で見て、言葉を発することができるため、臨場感溢れる体験が可能だ。
栃木パビリオンは、大阪・関西万博の会場内に設置される。この展示は、壬生町立壬生小学校と壬生町立壬生中学校の生徒たちを対象としており、彼らがschoolから「newme」を操作することで、まるで会場内にいるかのような体験を提供する。具体的には、壬生小学校の生徒は13:00から13:45まで、壬生中学校の生徒は15:00から15:50までにわたってこの体験が行われる予定だ。
また、このプロジェクトでは、東海大学の観光学部の学生がパビリオン内でのナビゲーターを務め、生徒たちがよりスムーズに展示を楽しめるようサポートしてくれる。学生たちにとっても、実際の展示会の運営に参加する貴重な機会となるだろう。また、この取り組みを支えるために、実証実験においてローカル5G基地局の提供などが行われ、東京大学の中尾研究室が協力をしている。このローカル5Gは、自営可能な高品質の無線ネットワークであり、アバターロボットにとって必要な高画質のリアルタイム映像伝送を可能にする。
このような新しい形の遠隔見学は、単に展示会を見学するだけでなく、地元の学生たちにとって新たな学びを提供する手段ともなる。デジタル技術の発展が、私たちの生活や教育にどのような変化をもたらすか、今後の展開が期待される。この取り組みが成功すれば、将来的には他の地域やイベントにも展開される可能性があるため、注目していきたい。