ITプロジェクト成功のカギはコミュニケーション力
IT業界において、プロジェクトの成功を左右する要因は技術力だけではなく、ソフトスキル、特にコミュニケーション力が重要であることが、株式会社EdWorksの調査によって明らかになりました。プロジェクトの失敗経験が66%に達する現状を受けて、これらのスキルに着目した調査を実施し、その結果を報告します。
調査の概要
今回、EdWorksが行った調査では、1,003名の情報通信業に従事する技術系人材を対象に、ITプロジェクトにおける失敗要因とその対策について分析しました。調査結果は、プロジェクトが予算や期間内に完遂できない「失敗経験」を持つ人が全体の66%に及ぶことがわかりました。さらに、未然に問題を防ぐためにはエンジニアのコミュニケーション力を高めることが最も重要であると示されています。
失敗の要因とそのフェーズ
失敗が発生した時期について観察したところ、最も多く報告されたのは開発フェーズとテストフェーズで、それぞれ問題が50%ずつ発生していました。しかし、調査の中で特に注目すべきは、これらの問題の多くは実際には要件定義や設計フェーズでのミスに起因しているという点です。要件定義が55%、設計フェーズが51%と、根本的な要因は前工程に集中していることからも、早期に問題を防ぐためにはこの段階での慎重な対話力が求められることが浮き彫りになりました。
コミュニケーション力の重要性
特に興味深いのは、問題が発生したエンジニアたちに対し、最も必要なスキルを尋ねた結果です。「技術力」が必要と言った回答が僅か13%であるのに対し、「コミュニケーション力」は38%に達しました。これは、情報を適切に伝え、理解し合う力が、プロジェクト成功の最重要要素であるということを示しています。
さらに、調査では、開発フェーズで問題が発生した回答者の36%が「問題解決力」を最重要視しているのも注目のポイントです。ソフトスキルがプロジェクトの成果に与える影響は、決して軽視できないことを示しており、チームが一丸となって協力し合うことの重要性も強調されました。
まとめ
この調査結果を通じて、ITプロジェクトを成功に導くには、技術面だけでなく、コミュニケーション力や問題解決能力などといったソフトスキルの向上が不可欠であることが再確認されました。技術が急速に進化する現代においては、新たな技術の習得と共に、プロジェクトを円滑に進めるソフトスキルを強化することが望まれます。今後は、エンジニア育成やプロジェクトマネジメントの方法を見直す上でも、この調査結果が新たな示唆となるでしょう。
調査の詳細
- - サンプル数: 1,003名
- - 調査対象: 情報通信業の技術系職種に従事するビジネスパーソン
- - 調査期間: 2025年11月5日
- - 調査方法: インターネットリサーチ
詳細な調査は
こちらから閲覧できます。また、引用の際は「株式会社EdWorksITプロジェクトに関する実態調査2025」とご記載ください。
会社概要
株式会社EdWorksは、「日本を世界でもっともソフトスキルが高い社会へ」を目指し、企業や個人向けに長期的なソフトスキル教育を行っています。代表の首藤啓成氏が率いるこの会社は、2022年9月に設立され、社会人向けの人材教育サービスを提供しています。
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