鹿児島県中種子町で教員向け生成AI活用プロジェクト始動
鹿児島県中種子町にて、株式会社FCEと中種子町学習情報センターが協力し、教員による生成AIの活用に関する実証事業を開始しました。この取り組みの目的は、教員が生成AIを活用して教育現場での業務の効率化を図ること、さらに教育の質を高めることにあります。
1. 実証事業の概要
この実証事業は、2025年3月を目指して進められ、FCEが提供する『FCEプロンプトゲートアカデミック』というプラットフォームを活用し、様々な検証が行われます。具体的には、以下の2つの主な項目に焦点を当てています。
1.1 生成AIに関する基礎知識の習得
教員を対象にした生成AIの基礎知識に関する動画を視聴し、その後、日常の授業や校務においてその知識を実践することが求められます。視聴前後での教員の理解度や、業務効率化の効果を比較・分析し、その成果を確認します。
1.2 教員のプロンプト作成スキルの向上
講座の受講者は、自分自身で生成AIへのプロンプトを作成し、それを授業や校務で活用します。作成したプロンプトの精度や、応用範囲を評価し、全国的に共有するための「学校プロンプト大賞」への応募も促進します。
2. 実証事業の背景と目的
文部科学省が進めるGIGAスクール構想のもと、AIの教育現場での活用は期待されていますが、実際には十分な情報提供がなされていないとの課題もあります。この実証事業では、中種子町学習情報センターの協力を得て、教員が生成AIの基本を学び、実生活での利用方法を広めることで、教育の向上や効率化に資することを目指します。
3. FCEプロンプトゲートアカデミックとは
FCEプロンプトゲートアカデミックは、教育現場での業務効率化を支援し、AI人材育成を促進するためのプラットフォームです。このプラットフォームは以下の特徴を有しています。
3.1 AIプロンプト8+1の公式
生成AIに効果的な指示を行うためのフレームワーク『AIプロンプト8+1の公式』を学ぶことができるコンテンツが用意されています。教員はこの公式を学ぶことで、すぐに実践に活かすことが可能です。
3.2 テンプレート活用
校務に役立つ資料作成や文章作成のプロンプトテンプレートが搭載されており、初めて生成AIを利用する方でも高精度のアウトプットを得ることができます。
3.3 プロンプト共有ツール
教員が作成したプロンプトを組織全体で共有できる仕組みも整っており、同僚と知識を一緒に蓄積することが容易になります。
4. 今後の展望
この実証プロジェクトは、2025年3月に終わる予定ですが、その後は得られたノウハウや成果をまとめた事例集を作成し、他の自治体や教育機関に向けて公開する計画です。この取り組みを通じて、日本全国の教育システムでのAI活用を促進し、子供たちにより良い教育環境を提供することを目指します。
株式会社FCEは、教育分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)や教育研修事業を進めており、成長を続けています。今回の取り組みが新たな教育の未来を切り拓く一歩となることを期待します。