Visual Bankが「GENIAC」に採択され、生成AIの新たな展開へ
Visual Bank株式会社が経済産業省及びNEDOの推進する「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」の調査実証企業に採択され、約15億円の助成金を受けることが決定しました。これにより、同社は日本独自のIPコンテンツを活用したAI開発を加速させるための取り組みを開始します。このプロジェクトは、漫画、アニメ、ゲームなどの豊かなコンテンツを持ちながらも、AI開発においては十分なデータ活用が進んでいない現状に対処するものです。
【背景と目的】
現在日本のIP産業は、豊富なコンテンツを提供しつつ、AI技術の利活用においては課題を抱えています。コンテンツデータの権利者とAI開発者との間には深い溝があり、無断での使用やデータ流通の不正が問題視されています。Visual Bankはこれらの課題を解決すべく、IP産業データを活用したAIの実用的なデータエコシステムを構築します。
【プロジェクトの内容】
本プロジェクトでは、IP産業向けのAI実用データエコシステムの構築が目指されます。具体的には、以下の3つの実証テーマが含まれます。
1.
IP産業向け基礎データセットの整備
AI開発に必要なデータセットを整備し、関連する技術の基盤を確立します。
2.
特化型データライブラリシステムの構築
データの収集・管理・提供を行うシステムを構築し、データ利用規約やセキュリティに関する基盤を整備します。
3.
模範となる生成ユースケースの創出
データライブラリシステムの有効性を検証し、成功事例を模索します。これにより、データホルダーが安心してデータを提供できる環境を作ります。
【世間の期待】
経済産業省の渡辺室長は、デジタル技術を通じた生産性の向上が喫緊の課題であり、生成AIがその一助となることを期待しています。彼は、データ流通の適切な促進が業界発展を支えると強調しています。
Visual Bankの代表取締役CEO、永井真之氏は、「あらゆるデータの可能性を解き放つ」というミッションのもと、データの需給に関連する課題の解決に取り組みます。彼は、IPデータホルダーが安心してデータを提供できるよう、厳格なルール作りに注力を強調しました。
【事業の今後】
このプロジェクトの成功には、多くの関係者の協力が不可欠です。Visual Bankは、IPコンテンツを活用した生成AIの開発を通じて、日本の独自性を高め、世界に影響を与える事例を創出することを目指しています。これにより、AI産業全体のイノベーションを継続的に推進していくとしています。さらに、採用も強化しており、これからの時代に対応できる仲間を募集中です。
地域の強みを生かしたAI開発を通して、Visual Bankは未来の可能性を広げていくことでしょう。