サカナヤマルカマの挑戦
2022-12-05 12:00:01

地域がつながる新たな鮮魚販売所「サカナヤマルカマ」の取り組み

魚と人をつなぐ新たな試み:サカナヤマルカマ



2023年春、鎌倉市に新しい形の鮮魚店が登場します。「地域がつながるさかなの協同販売所」というコンセプトのもと、鮮魚を提供する「サカナヤマルカマ」が開店を控えており、今泉台を拠点に移動販売を行う計画です。このプロジェクトは、地元の町内会長や鹿児島・阿久根市の水産業者などが結集した一般社団法人によって運営されます。

課題を抱える地域への応援



高度経済成長期に開発された鎌倉の郊外住宅地・今泉台。現在、高齢化により買い物が難しくなっている住民や孤立が問題視されており、この場所を起点に新鮮な魚を移動販売するという試みがあります。サカナヤマルカマでは、阿久根市の漁業者から直接仕入れた旬の魚やそれを使った惣菜を提供し、地域間交流を促進することを目的としています。

このプロジェクトは、購入者である鎌倉の住民と、後継者不足や漁業の苦境に悩む阿久根の水産業者が、直面する課題を協力して解決することを目指しています。特に、今泉台では高齢化率が45%に達しているため、地域住民が手軽に新鮮な魚を楽しめる環境を整えることが急務です。

固定的な販売プランと交流イベントの開催



サカナヤマルカマは、定期的に地域の水産業者との交流イベントを実施し、学生の体験学習も受け入れる計画です。これにより、魚を通じた人材育成や地域住民のネットワークの強化を図ります。今回新たに開かれる鮮魚店は、地元食材の魅力を発見し、食文化の再生を支援する重要な役割を果たすことでしょう。

魚の伝道師が顧問に



この協同販売所は、鎌倉市の旧町内会と阿久根市の水産業者など、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーで構成されています。中でも、「魚の伝道師」と称される株式会社ウエカツ水産の上田勝彦氏が顧問として人材育成に携わります。彼の経験を活かし、地域の若者を育てるプロジェクトとして注目されています。

クラウドファンディングによる支援



昨年、この事業のために実施されたクラウドファンディングは、目標をはるかに上回る767万円もの支援を受けました。この成功は、地域住民や外部の支援者が抱く期待の表れです。新しい鮮魚店の開設は、地域の絆をより深める契機となるでしょう。

現在の取り組みと将来の展望



現在、サカナヤマルカマではオープニングスタッフを募集中で、魚に興味のある方は誰でも歓迎しています。年齢や性別に関係なく、それぞれが持つ情熱を活かせる場を提供します。また、プロの鮮魚士や水産業者による研修も予定されており、地域に根差した新しい挑戦が生まれることを期待しています。

今後、サカナヤマルカマの取り組みが実を結び、地域間の連携が強化され、より多くの人々が新鮮な魚を味わえる未来が築かれることを願っています。地域の食文化を育む新たな拠点として、サカナヤマルカマに注目が集まります。

会社情報

会社名
一般社団法人鎌倉さかなの協同販売所
住所
神奈川県鎌倉市今泉台4-12-1
電話番号
090-9145-0485

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