金融庁が財務諸表の規則を改正する内閣府令案を発表
金融庁、財務諸表に関する規則改正の内閣府令案を公表
2023年6月6日、金融庁は「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下、財務諸表等規則)」の一部改正案を発表しました。この改正は、企業会計基準委員会(ASBJ)が公表した改正移管指針や企業会計基準に基づくもので、財務諸表の作成基準を見直す重要な契機となっています。
主な改正内容
改正案における主な内容は、以下の通りです。
1. 財務諸表等規則の修正
ASBJが発表した「金融商品会計に関する実務指針」や「リースに関する会計基準」に基づき、財務諸表等規則に関する留意事項を明確にし、実務に即した指針を定めます。
2. 施行日について
改正案は、公布の日から施行されます。企業は、この新しい基準に基づいて財務諸表を作成する義務が生じます。
3. 意見募集の実施
改正案について意見がある場合は、令和7年7月7日17時00分までに郵送にて意見を提出するよう求めています。また、e-Govを通じた意見投稿も可能です。
財務諸表等規則ガイドライン
改正案とともに、財務諸表等に関するガイドラインが提示され、企業が遵守すべき具体的な手続きや方法についても触れられています。このガイドラインにより、より統一的で透明性のある報告が期待されます。
意見の提供についての注意事項
意見を提出する際には、氏名、職業、連絡先を明記し、理由を添えることが求められます。また、意見は公開される可能性があるため、匿名を希望する場合にはその旨を明記する必要があります。電話による意見提出は受け付けていません。
金融庁は、寄せられた意見に対して個別の回答を行わない旨も伝えていますが、適切な対応を行うことに努める姿勢を示しています。
まとめ
財務諸表における規則の改正は、企業の会計基準や報告の透明性向上につながる重要なステップです。金融庁は、企業が国際的な基準に対応できるよう、今後も必要な指導を行っていく方針を示しており、企業にはこれらの改正に対する理解と対応が求められます。