双日テックイノベーション、新たな生成AI基盤を発表
双日テックイノベーション株式会社が、株式会社neoAIおよび日本ヒューレット・パッカード合同会社と連携し、企業向けの生成AI基盤パッケージ『STech I-AI-Innovation Suite』の提供を開始しました。この新しいパッケージは、企業が生成AIをより安全かつ効率的に利用できる環境を整えることを目的としています。
背景
近年、ビジネスシーンにおける生成AIの導入が急速に進んでいます。しかし、これまでの取り組みの多くはクラウドベースでした。そのため、データのセキュリティ面やコスト管理においてさまざまな課題が浮上しています。特に、自社でのデータ管理が必要な企業にとって、クラウドサービスを利用することはリスクを伴うことがあります。
こうした背景から、双日テックイノベーションとそのパートナーであるneoAI、HPEは、型にはまらない企業のニーズに応えるべく、導入に際してのコストを抑えた生成AI基盤の開発を行いました。
オンプレミス型生成AI基盤の特徴
1.
データセキュリティとプライバシーの強化:データは自社システム内に保存されるため、クラウドプロバイダーへの依存を排除し、セキュリティを強化できます。
2.
パフォーマンスの最適化:企業ごとのニーズに応じてハードウェアやソフトウェアをカスタマイズできるため、最適な応答性能を実現します。
3.
コスト管理の効率性:初期投資は必要ですが、クラウドサービスの利用料金を抑えることで、長期的には総コストを削減できます。
パッケージの詳細
『STech I-AI-Innovation Suite』は、企業が生成AIを安全かつ効率的に利用できる環境を提供するための製品です。
- - 特徴:neoAIが開発した「neoAI Chat for オンプレミス」を搭載し、HPEの最新サーバーとの組み合わせにより、事前に検証済みの構成で提供します。
- - 3種類のパッケージ:利用する規模(500名、1,000名、5,000名)に応じた3つの選択肢があり、ニーズに最適なパッケージを選ぶことが可能です。価格は2,500万円からで、利用状況に応じての柔軟な拡張が可能です。
伴走支援サービスと教育サービス
このパッケージには、利用開始後に成果が出ていないと感じた際の「伴走支援サービス」も含まれています。このサービスでは、AIスペシャリストが業務理解からAIの設計・運用までをサポートし、ビジネス課題の解決に貢献します。また、経営層向けのワークショップやハンズオン研修を通じて、生成AIを業務に活用できる人材の育成を支援します。
想定される導入先
本パッケージは、金融機関や医療機関をはじめとする高度なセキュリティが求められる企業、大量のデータ処理を必要とする製造業、独自の業務特化型AIアシスタントの構築を検討している企業などが対象です。また、クラウドサービスのコスト増大に悩む企業や内部データガバナンスポリシーが厳しい企業に対しても広く対応可能です。
企業のコメント
- - neoAI:CEOの千葉 駿介氏は「企業の生成AI活用を加速するソリューションを提供できることを嬉しく思います」とコメントしました。
- - HPE:代表執行役員の望月 弘一氏は「最高性能の提供とデータの安全な利用を支える基盤を強調しています」と語りました。
- - 双日テックイノベーション:社長の西原 茂氏は「企業のDXを支援する使命を果たしていく」と述べ、パートナーシップの重要性を強調しました。
双日テックイノベーションの『STech I-AI-Innovation Suite』は、今後の生成AI利用の新たなスタンダードとなる可能性があります。企業のDX推進に貢献し、多くの業界での導入が期待されます。