Synspectiveが南アフリカ、ブラジル、チリ、ペルー、アンゴラの鉱業をサポート
株式会社Synspectiveは、2025年2月から南アフリカ共和国、ブラジル連邦共和国、チリ共和国、ペルー共和国、アンゴラ共和国などの鉱業が盛んな国々に向けて、鉱山の運営における効果的なモニタリング事業を開始します。このプロジェクトでは、鉱山施設における災害の前兆を観察できるように、先進的なSAR衛星技術を活用します。
Synspectiveは、経済産業省の令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に基づき、モニタリングの実証を行うことが決定しました。本事業では、東京都江東区に本社を構える同社が提案した観測方法を用い、危険度の高い鉱山における地盤の安定性を継続的に監視することが期待されています。
鉱業が直面するリスクとその対策
鉱山からの資源採掘は、崩落や土砂崩れのリスクが伴い、鉱山運営には安全な環境を保持するための監視が必要です。特に、テーリングダムの崩壊による事故は、環境や地域住民に深刻な影響をもたらします。したがって、表面の変位や亀裂の早期検出が欠かせないのです。
Synspectiveでは、SAR衛星を活用し、現場に機器を設置することなく広域の地表面変動をmm単位で検出し、鉱山からの発災前兆の観測が可能になります。これにより、複数の鉱業企業との協業のもと、モニタリング手法の確立を目指します。
地盤変動モニタリングサービスLDMの導入
Synspectiveが提供するLDM(地盤変動モニタリングサービス)は、SARデータを用いて広域の地盤変動をリアルタイムで監視し、Webプラットフォームで可視化するサービスです。国内外の鉱業、特に中南米やアフリカ諸国の鉱業企業に対して、持続的なモニタリングソリューションを提供します。
また、現地の鉱業会社からのフィードバックを基に、最適な運用方法を確立し、さらなるビジネス展開を図ります。将来的には、Synspectiveの小型SAR衛星「StriX」を用いた高頻度モニタリングを通じて、業界内での競争力を高める計画です。
共同企業とその役割
本プロジェクトには、横河電機株式会社、Insight Terra、SRK Consultingが協業しています。これらの企業は、それぞれの専門知識を活かし、安全で効率的な鉱山運営を支援します。
- - 横河電機株式会社 : 社会インフラの測定と制御を専門とし、地球の未来に責任を果たす企業です。測量と制御技術を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。
- - Insight Terra : 環境リスクを管理するプラットフォームを提供し、データ分析を通じて持続可能性を高めることに定評があります。
- - SRK Consulting : 鉱業プロジェクトにおいて、探鉱から閉山までの幅広いサービスを提供。その豊富な経験をもとに顧客に対して価値を提供しています。
まとめ
このMonitizationプロジェクトは、鉱業の現場における安全性の向上や持続可能な開発に寄与することを目指し、世界の鉱業界に新たな風を吹き込むことでしょう。今後の展開から目が離せません。