トヨタとアーバンリサーチが手を組む新たな取り組み
2025年、トヨタ自動車、豊島株式会社、株式会社アーバンリサーチの三社が協力し、「つつむ」をテーマにしたファーストコレクションを発表予定です。このプロジェクトは、リユースやリサイクルが難しい廃棄物を素材に、エシカルで持続可能なファッションを提案することを目的としています。これまで捨てられてしまう運命にあった素材に新しい価値を見出し、「モッタイナイ」を「もっといい」へと変わる未来を描いています。
エシカルでサステナブルな未来の創出
このプロジェクトは、共通の理念のもとに動いています。すなわち、環境や人々、地域に優しいエシカルな社会を実現するために、今まで一つのジャンルであったアパレルと自動車産業の廃棄物を融合させ、新たな価値を創造することです。2024年9月からスタートするこの連携は、各社の得意分野を活かした、革新的な商品やサービスを生み出すための足場となります。
「つつむ」、「つなぐ」、そして「かえる」
プロジェクトの中核にあるのは、二つの異なる物質──「服」と「車の部品」の共通点を見つけ出すことです。これらはどちらも人々を守り、包み込む役割を果たしています。たとえ捨てられる場所にあっても、それぞれの資源を最大限に利用し、日々の生活を彩るものへと変えることを目指しています。この「モッタイナイ」の精神をもっと進化させていくことが、我々のビジョンです。
ファーストコレクションの詳細
初めてのコレクションでは、トヨタの製造過程で生じる廃棄材や豊島の持続可能な素材、アーバンリサーチの廃棄衣料を組み合わせ、エアバッグとしても使用可能なナイロン基布から生まれたライトアウターが、二種類発表されます。これらの製品は、ミリタリーデザインを取り入れたデザインが施されており、実用性を追求した機能性も特徴です。
1.
AIRBAG EXTENDED WEATHER JKT
エアバッグ用のナイロンを染め直し、デザインを施したジャケットです。収納フードやベンチレーション機能を備え、実用性を兼ね備えています。
2.
AIRBAG FIELD OVER COAT
フィッシュテールデザインに仕上げたコートで、裾の絞りが可能です。スポーティかつミニマルな印象が特徴で、前裾が捲れ上がらないように工夫されています。
これらの商品は、2025年8月ごろに販売予定であり、その他にもパックTシャツやレザーバッグなどのアイテムもラインナップされる予定です。
発売情報と店舗
販売店舗には、URBAN RESEARCH EXPO2025 STOREやURBAN RESEARCH ONLINE STOREが含まれ、さらには株式会社アーバンリサーチの一部店舗でも取り扱われる見込みです。ファーストコレクションは、環境への配慮を体現する新たな試みであり、消費者に対してもエシカルな選択肢を提供することを目指しています。
三社のビジョンとサステナビリティ
TOYOTA UPCYCLEの活動
トヨタのアップサイクルプロジェクトは、カーボンニュートラルを推進する一環として、自動車の製造工程で生まれた廃棄物を素材とし、新たな価値を持つ商品へ再生する取り組みです。今後は、様々な製造業においても、リユースやリサイクルの文化を広める努力を継続していくことが求められます。
アーバンリサーチのSDGsの取り組み
アーバンリサーチは、1974年に大阪を拠点として設立され、ファッションだけでなく幅広い分野でライフスタイル提案を行っています。また、SDGsに基づく企業理念を掲げ、サステナビリティを軸とした取り組みを普及させています。自らの社会貢献を重視したビジョンが、より良い未来につながることを期待しています。
豊島株式会社の役割
創業1841年の豊島株式会社は、ファッション産業のサプライチェーンを網羅し、持続可能なライフスタイルを提案する企業として知られています。技術ベンチャーとの連携を通じて、テクノロジー活用したサービスも展開し、時代の変化に適応した事業を推進しています。
まとめ
この三社のコラボレーションによる「つつむ」プロジェクトは、エシカルなファッションを新たに定義し、サステナブルな未来を推進する基盤を形成しています。2025年のコレクション到着を楽しみに、より多くの人々がこの取り組みに共鳴し、更なる拡大を期待しています。未来の資源を大切にしながら、私たちの生活に新しい価値を提供するプロジェクトを、これからも見守っていきたいと思います。