防災の新時代を切り開く「MARU MOBI」避難訓練の様子

最近、岐阜県可児市で実施された避難訓練において、株式会社トイファクトリーが開発した防災車両「MARU MOBI」が導入されました。この車両は、トヨタハイエースをベースにした多機能防災車両であり、キャンピングカーとしての技術を生かして設計されています。今回は、避難訓練の詳細や「MARU MOBI」の役割についてレポートします。

防災を支える「MARU MOBI」

「MARU MOBI」は、可児市の防災活動を支えるために開発された車両です。トイファクトリーは、国内でキャンピングカー製造台数トップの企業で、その技術力を防災車両の設計にも活用しています。この車両の独自性は、防災だけでなく多目的に使用できる点にあり、平時はさまざまな用途に、災害時には迅速な対応を可能にします。

避難訓練の実施

岐阜県可児市役所で行われた今回の避難訓練では、ハイエースベースの「MARU MOBI」と新たに導入された「MARU MOBI Lite」が活用されました。特に「MARU MOBI Lite」は、軽自動車ベースの新タイプであり、リモートで指揮を取ることができる機能が求められていました。これにより、遠隔地からでも現場の状況を把握し、指揮を行うことが可能です。

この訓練中、冨田成輝市長は新潟県にいる中で、マルモビライトを利用して指揮を執りました。遠方でもリアルタイムで情報を確認できることは、災害時の重要な要素であることが証明されました。

機動力の向上

「MARU MOBI Lite」は、電源や拠点が取りづらい環境下でも対応できるため、迅速な初動対応が求められる時に非常に重要な役割を果たします。実際に訓練に参加した職員は、「環境に左右されずに有用性を感じた」とコメントしています。これは、特に被災地での初動体制の強化に寄与することが期待されます。

地域防災力の強化

可児市では、「自助」と「共助」を基盤とした地域防災力を強化する取り組みが進められており、訓練を通じてその成果が着実に現れています。訓練では、現場の判断と本部の機能を統合し、意思決定を迅速化する仕組みが構築され、効果的な指揮命令が実現されました。

ドローンを用いた空撮中継が行われ、その映像をもとに現場の状況をリアルタイムで把握することが可能になりました。このような技術の導入は、今後の防災活動においても重要なポイントとなるでしょう。

今後の展開と可能性

トイファクトリーは、今後も「MARU MOBI」を通じて自治体や防災機関との連携を強化し、地域に根付く防災の実現を目指しています。可児市では、避難訓練以外にも、地域の夏祭りでの救護室や、高校での期日前投票所として活用されるなど、多面的な役割を果たしています。

「MARU MOBI」シリーズは、平時と有事を問わず活用できる“フェーズフリー”な車両として、自治体や企業の防災活動に革新をもたらすことでしょう。今後は、より多くの地域でこのような防災車両が導入され、安全なコミュニティ作りに寄与することが期待されています。

更なる情報に関しては、トイファクトリーの公式サイトやお問い合わせ窓口をご利用ください。防災の未来を切り開く一翼を担う「MARU MOBI」に、ぜひご注目ください。