「レイモンドほいくえん」のグローバル対応:多様な子どもたちの育ちを支える
社会福祉法人檸檬会は、全国で90ヶ所以上の保育事業と障がい福祉事業を展開する、社会福祉法人です。近年、保育施設において外国にルーツを持つ子どもの数が急増しています。檸檬会が運営する「レイモンドほいくえん」でも、多くの園で外国にルーツを持つ子どもたちが在籍しており、中には園児の約35%が外国にルーツを持つという園もあります。
こうした状況を受け、檸檬会では、子ども一人ひとりの育ちをサポートするため、「グローバル・アクション・プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトでは、保育現場で発生する様々な課題を共有し、効果的な対応方法を検討しています。例えば、日本語や日本文化に不慣れな子どもや保護者へのサポートとして、多言語対応の資料作成や、職員向けの研修などを実施しています。
言葉と文化の壁を超えるコミュニケーション
保育現場では、言葉の壁がコミュニケーションの障壁となるケースも見られます。例えば、挨拶の文化や言葉遣いの違いは、子ども同士の交流や保護者とのコミュニケーションを難しくする要因となりえます。そこで、「レイモンドほいくえん」では、廊下に多言語の挨拶カードを掲示したり、子どもたちと保護者のコミュニケーションを円滑にするためのツールを導入したりするなど、様々な工夫をしています。
食文化への配慮
食事面においても、宗教上の理由による食事制限や、食習慣の違いへの配慮が必要です。檸檬会では、イスラム教やヒンドゥー教など、宗教上の食事制限がある子どもたちに対しては、可能な限り個別対応したメニューを提供しています。また、日本の食文化に触れられるように、和食や行事食も用意し、外国の郷土料理を給食に取り入れることで、子ども同士がお互いの文化を理解できる機会も提供しています。
安心できる環境づくり
保育室には、多言語の絵本や、様々な肌の色の人形を置くなど、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりにも力を入れています。外国にルーツを持つ子どもたちが、安心して園生活を送れるように、多様な文化を受け入れる環境作りを進めています。
地域社会との連携
檸檬会では、外国にルーツを持つ家庭が安心して保育施設を利用できるように、地域社会との連携も強化しています。例えば、「レイモンド川崎保育園」では、定期的に子育て支援イベントを開催しており、外国にルーツを持つ家庭が参加しやすいイベントを企画しています。
まとめ
「レイモンドほいくえん」は、外国にルーツを持つ子どもたちの増加に対応するため、インクルーシブ保育の推進に取り組んでいます。言葉や文化、食習慣の違いを理解し、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりに力を入れています。今後も、多様なニーズに対応できる保育を目指し、地域社会と連携しながら、子どもたちの成長をサポートしていきます。