夫婦間の家事分担に関する調査結果、未だに妻の負担が圧倒的
11月22日の「いい夫婦の日」に合わせて実施された、オレンジページによる大規模なリサーチが発表されました。対象は国内在住の20歳以上の女性1232人で、家事の分担状況や意識について聞き取り調査が行われました。この結果、夫婦間の家事分担は依然として妻に大きな負担がかかっていることが明らかになりました。
調査からわかった家事分担の現状
調査によると、家事を「妻が8割以上」を担当していると回答した割合は77.6%にも達しました。年代別で見ると、夫が家事をする割合が最も高いのは30代で75.5%。この数字は、60代以上では64.0%と比較して10ポイント以上の差があります。しかし、夫が「進んで家事をする」と認識しているのは、30代で59.2%、60代以上では78.3%に達していることから、意識の違いが伺えます。
夫がしない家事
調査で明らかになったのは、妻が「してほしい」と思っているにもかかわらず、夫が実施していない家事のトップは「ふとん干し」「トイレ掃除」であることです。特に「ふとん干し」では、妻が37.5%が「してほしい」と思っているのに対し、実際に実施しているのは17.9%という結果になり、20ポイント近い差があります。また、トイレ掃除でも18ポイントのギャップが見受けられ、夫の実現率は低いままです。
家事分担の話し合いの欠如
自分の家事の負担を減らしたいと思っている人が8割を超える一方で、実際に夫と話し合いを持つ人は27.4%と非常に少なく、自分でやったほうが早いと感じている人が多いようです。「やってくれないストレスを感じるなら、自分でやったほうが早いと思って負担してしまう」といったコメントが多く見受けられました。とはいえ、話し合った結果、夫の家事負担が「増えた」と答えた人は47.8%に達し、一定の効果が期待できることも分かりました。
家事分担に対する満足度
家事分担について「満足」と答えた人は50.9%、「不満」と答えた人は49.1%と、ほぼ半分ずつでした。不満の理由としては「夫は家事をやったことがないので大変さがまったくわかっていない」といった意見が見られる一方で、「気になったときに気になったほうが動くという暗黙のルールができているので満足」(30代・エブリちゃん)といった声もありました。さらに、「定年退職後も家事をしてくれないのが不満」との声もあり、夫が家事をすることに感謝の気持ちを伝えることの重要性も浮き彫りとなりました。
おわりに
この調査結果から、夫婦間での家事分担の実態は依然として厳しいものであることがわかります。しかし、話し合うことによって一定の改善が見込まれるため、家庭内でのコミュニケーションが求められるでしょう。夫婦が協力し合い、家事をシェアすることが、家庭の幸福感に繋がることを期待したいです。