井元製作所が「優良賞」を受賞
京都市に本社を構える株式会社井元製作所が開発した「高速・高剪断ミキサ IMC-A500」が、りそな中小企業振興財団と日刊工業新聞社が主催する第38回「中小企業優秀新技術・新製品賞」において、一般部門の「優良賞」を受賞しました。この賞は中小企業の技術振興を目的としており、1988年に始まり、毎年多数の応募が寄せられています。
中小企業優秀新技術・新製品賞の意義
この賞は、過去37回の受賞作品の中から1,201作品が表彰されてきました。応募数は12,089件と非常に多く、一段の高い技術や製品が選ばれる厳しい審査基準があります。この表彰がもたらす社会的意義には、受賞企業の知名度向上や、開発者のモチベーションアップなどがあります。さらに、他機関とのコラボレーションのきっかけともなる重要な賞です。
「高速・高剪断ミキサ IMC-A500」の特徴
井元製作所の高速・高剪断ミキサ「IMC-A500」は、プラスチックなどの素材開発において不可欠な混練作業を大幅に効率化する装置です。従来のスクリュー式やブレード式のミキサとは異なる、特許出願中の独自設計を採用しています。この装置では、円筒ロータが高速回転を行い、混練炉内に強力な剪断力を生み出します。
このミキサは、遠心力、旋回流、伸長流動の3つの力が組み合わさることで、強力な混練を実現。例えば、PEとカーボントナーを特定の比率で混練するとき、220℃で3分加熱した後に580rpmで1分間混練することができます。これにより、従来約15分かかっていた作業が、わずか1〜2分で完了するのです。さらに、独自の遠心力により、サンプル排出も容易になり、清掃作業の手間を大幅に軽減します。
マテリアルインフォマティクス時代への対応
この受賞は、マテリアルインフォマティクス(MI)時代において求められる「研究インフラ」としての価値を評価されたものです。MIは多種多様なサンプルを高速でテストする必要があり、作業時間を1/3に短縮できるこのミキサは、そのニーズに応える不可欠なツールです。また、スーパーエンプラやナノフィラーなどの難分散材料をも混練・分散させることができます。
今後の展望
「IMC-A500」は2024年10月に「N-Plus 2024」での初披露が予定されており、すでに多数の企業からデモテストの依頼が寄せられています。この受賞を、今後の素材革新に向けた大きな一歩として活かし、日本国内外での技術提供を続けていく方針です。
デモテストの詳細は、
こちらから確認できます。今後の井元製作所の動向から、目が離せません。