近年、家族という概念は多様化しており、結婚や家族観に関する意識も変化してきました。株式会社クロス・マーケティングが2025年4月に実施した全国的な調査によると、現代の夫婦や家族におけるプライバシーやお金の管理に関して、実に興味深い傾向が見て取れます。
家族とプライバシー
調査の結果、「家族といえどもプライバシーは守る」という意見に対して、81%の人々が共感を示しました。この意識は、特に若い世代で強く感じられ、18〜39歳の層が83%に達しました。結婚をしても個々のプライバシーが尊重されるべきとの意見が主流となっています。
また、結婚式に関する考え方も多様です。74%が「入籍しても結婚式をする必要はない」と考えており、これもまた若い世代の意見によって強まっていることが分かります。結婚のスタイルが変わりつつある現代、地域や文化に応じた新たな結婚観が反映されているのかもしれません。
お金の管理についての意識
お金の管理に関しては、「妻が管理し、夫はお小遣い制」という形が43%を占めています。逆に、夫婦で共同生活費を支出し、それ以外は別々に自由に使うことを選んでいるカップルは23%です。この傾向は年代によって明確に分かれており、40代以上ではお小遣い制が顕著に見られます。一方、18〜29歳では他の使用も含めて自由に使うことが大きな割合を占めています。
配偶者との関係
配偶者に対する意見でも、多くの人々が「夫婦といえども、精神的には自立した関係でいたい」という思いを反映しています。この感情は84%と高く、こうした強い自立意識が、現代の関係において重視されていることが分かります。このような考えは、パートナーシップにおいても重要視されています。
さらに、配偶者との関係において「生涯、添い遂げようと思う」という意見も82%を記録しており、家族の在り方が進化しながらも、根底には強い絆が求められることが伺えます。
結婚・子どもに対する意識
結婚に対する意識は年齢層別に異なり、特に18〜29歳では63%が「結婚をしたい」と回答していますが、30代に入ると53%に下がる傾向も見られます。お子さんを持ちたいという意思については、「子どもが欲しい」と考える人は年齢と共に減っており、18〜24歳で48%、25〜29歳では44%と若い世代での意欲が際立っていますが、30代では30%台にとどまっています。
まとめ
今回の調査結果は、現代の家族観や結婚観、特にライフスタイルの変化を反映しています。プライバシーへの意識やお金の管理、配偶者に対する考え方、そして結婚や子どもに関する心理的な動向など、今後の社会構造に影響を与える重要なデータです。これらの情報は、家族の在り方が今後どのように進化していくのかの貴重な指標になるでしょう。