近年、廃棄物処理業界は労働人口の減少や、「2024年問題」に伴う働き方改革に直面しています。これらの問題に対応するため、株式会社JEMSと小田急電鉄が提携し、業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速を目指していることが発表されました。
連携の必要性と背景
廃棄物処理・リサイクル業界では、効率的な運用が求められる一方で、依然として多くのアナログ作業が残っています。特に、手書きのデータをデジタルに移す際の手間や、ミスが発生しがちな二重入力などが、業務の妨げになっています。この状況を打破するため、JEMSが提供する基幹システム「環境将軍R」と、収集運搬の効率化を実現した小田急電鉄の「WOOMS」の連携が大きな助けとなると考えられています。
具体的な連携内容
1.
自動データ連携: WOOMSが記録した収集の実績データを「環境将軍R」へ自動で送信する仕組みが検討されています。このシステムが実現すれば、手間のかかる日報の入力や転記作業が減り、請求書作成までのリードタイムが短縮されることが期待されます。
2.
配車・ルート最適化: 「環境将軍R」の契約マスタデータを利用し、WOOMSのナビゲーション機能によって、経験の浅いドライバーでも効果的なルートでの収集が実現できるようサポートします。
3.
環境価値の可視化: 環境問題への配慮から、 CO₂排出量の算出機能を活用し、収集や排出業務の環境価値を明確にすることが目指されています。これにより、より持続可能な資源循環の促進に寄与することが期待されています。
各システムの特長
- - 環境将軍R (JEMS): 約30年の歴史を持ち、産業廃棄物処理業界に特化しています。導入実績は1,300社以上で、請求やマニフェスト管理の機能拡張も可能です。
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- - WOOMS App & Portal (小田急電鉄): "ごみのない世界へ"をビジョンに、クラウドプラットフォームとして機能します。業務の計画・管理やデータの収集・連携・分析を行い、持続可能な収集体制をサポートしています。
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今後の展望
両社の提携により、廃棄物処理業者が直面するコスト削減や生産性向上を同時に実現する新しいソリューションの導入が期待されています。具体的には業務要件を整理しながら段階的な実装を進める予定で、自治体や民間事業者への共同提案を通じて、新たな価値を創造する取り組みも計画されています。これにより、より多くの事業者が持続可能な社会の実現に寄与できることを目指しています。
会社情報
- - 株式会社JEMS: 茨城県つくば市に本社を置く、ソフトウェア開発や業務コンサルティングに特化した会社です。代表取締役は須永裕毅氏。
- - 小田急電鉄株式会社: 東京都新宿区を拠点に、鉄道事業を中心に不動産や観光関連事業を展開しています。代表取締役社長は鈴木滋氏。