認知症ケア学会
2022-10-07 11:10:02

認知症ケアの未来を探る、参加型学会イベントが開催

みんなの認知症情報学会が、また新たな次元での市民参加型イベントを開催します。テーマは『わかることがわかるとかわるケア』。この大会は、認知症当事者やケア提供者、研究者、技術者が一堂に会し、立場を超えて語り合う機会を提供します。このようなプラットフォームを通じて、誰もが笑顔で自分らしく暮らせる社会の実現を目指しています。

大会は、科学的議論を市民がオープンに行える場にすることに重きを置いています。参加者は一生涯の医療・介護データを統合的に管理し、その情報をもとにより良いケアを模索することが求められています。さらに、VRやメタバースを活用した新たなコミュニケーション手法が提案され、ケアを受ける側と提供する側の交流が深化します。

内閣府の調査によれば、日本の高齢化は進んでおり、2025年には65歳以上の高齢者の中で認知症を抱える人が700万人に達する見込みです。認知症はもはや遠い未来の話ではなく、個々の人生における変化の一部と捉えるべきでしょう。学会では、この視点を基に市民情報学(Citizen Informatics)の理念を打ち出し、認知症当事者やその家族の声を尊重した情報伝達の促進を目指しています。

大会の講演者には、人工知能や認知科学の専門家として名高い、東京大学の橋田浩一教授をはじめ、京都大学の中山建夫教授や静岡大学の竹林洋一名誉教授など、多様な分野からの専門家が参加します。彼らは、ケアの現状について見解を述べ、産学連携による知の融合を生み出す機会を提供します。

特に、認知症当事者自身の体験をもとにしたトークセッションが予定されており、生きづらさの理解が医療や介護にどのように反映されるかが議論されます。文筆家で認知症の当事者である樋口直美さんは『わかること(認知)』の重要性について語り、参加者間の理解を深める重要な役割を果たします。

大会は会場でのライブ配信に加え、オンラインと仮想空間(Gather Town)を活用したハイブリッド形式で行い、全国各地から参加者が議論に加わることが可能です。これは、多世代、多業界の交流を促進し、参加者は自身の意見や問いを共有する貴重な機会となるでしょう。

また、参加費用は5000円からとし、会員であれば割引が適用されるため、興味のある方はぜひ登録を検討してください。大会の成功を通じて、より多くの市民が認知症ケアに関する理解を深め、共有することを目指しています。私たち全員がこの取り組みの一部となり、未来のケアを考え直す良い機会となることでしょう。

困難な状況を抱える認知症当事者の方々に対し、社会全体で理解を深め、支援を提供する重要性が高まっています。この大会を通じて、皆様からの積極的な参加をお待ちしています。

会社情報

会社名
一般社団法人みんなのケア情報学会
住所
東京都新宿区山吹町358-5アカデミーセンター
電話番号
03-6824-9376

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。