DNX Venturesが創出した新たなスタートアップの誕生
日米拠点のベンチャーキャピタルであるDNX Venturesが運営するベンチャースタジオ「DNX Studio」の第一期が、2025年の6月に終了しました。このプログラムの成果として、初の法人となる「ダイリー株式会社」が創業されたことが、大きな話題を呼んでいます。ダイリー株式会社の代表取締役である坂野裕一氏がその創業者です。
実績とプログラムの概要
DNX Studioは、起業を目指す意欲的な候補者が集い、高い志と実績を持つ創業者を育てるために設計されたプログラム。第一期は2025年2月から6月にかけて行われ、20名を超える起業家候補の中から坂野氏が選ばれました。坂野氏は、三井住友海上火災保険株式会社での経験を活かし、約4ヶ月間の密度の高いプログラムに参加しました。
このプログラムでは、担当のキャピタリストが密接に支援し、業界における課題を明確にし、80件以上の顧客ヒアリングを実施しました。これらのデータを元に、保険代理店向けの新しいサービスのMVV構想が形成されました。
坂野裕一氏の想い
坂野氏は、「万が一のことが起きる」という現実を自身の経験から痛感し、保険業界の改革を目指すことを決意しました。業界の商慣習や文化が影響し、労働者のメンタルヘルスに課題があることを目の当たりにしてきた坂野氏は、DNX Studioに応募しました。坂野氏はDNX Studioに感謝し、得た資金やネットワークを通じて、スピーディに事業のブラッシュアップを行ったことを強調しています。
坂野氏は、保険業界が現在直面している変革期を背景に、AIなどのテクノロジーを活用して業務の効率化を図りたいと考えています。彼のスタートアップ「dairii」は、保険代理店の業務を支援するプロダクトを提供し、業界に新しい笑顔をもたらすことを目指しています。
DNX担当者の評価
DNX Venturesの田中佑馬氏は、坂野氏が持つ情熱と誠実な姿勢を評価しました。保険業界の人々を笑顔にしたいという彼の思いが、実際の顧客との対話を通じてビジネスに結びついていることが印象的だったと述べています。坂野氏の創業によって、リリース前にも関わらず多くの企業から期待が寄せられています。
今後の展望
DNX Venturesは、今回の成功を受けて第二期生のプログラムをスタートさせています。今後もAlloy Partnersのノウハウを活かしながら、日本市場における成功を目指し、起業家を支援していく方針です。そして、これからも新たなスタートアップの誕生が期待されています。
また、2026年以降に起業を考えている方々に向けて、新たなプログラムの参加者を募集中です。詳しい情報は、DNX Venturesの公式ウェブサイトにて提供されています。
DNX Venturesについて
DNX Venturesは、日米を中心にB2Bスタートアップへの投資を行うベンチャーキャピタルファンドです。これまでに232社への投資を行い、多数のスタートアップをエグジットに導いています。特にクラウドSaaSやフィンテック領域に強みを持ち、今後も日本の起業家を支援するためのプログラムを提供しています。
新しいスタートアップの誕生が、今後の日本の産業をどのように変革していくのか、ますます注目が集まります。