NPO代表者の交代問題
2025-04-07 10:38:56

NPO代表者の交代と今後の課題が明らかに!調査結果を発表

NPO代表者白書の調査結果が示す現在の課題



特定非営利活動法人NPOサポートセンター(東京・港区)が発表した「NPO代表者白書」は、810名のNPO代表に対する調査結果をもとにした重要な洞察を提供しています。この調査は、NPOの代表交代に関する現状や抱えている問題を浮き彫りにしました。

調査の主な結果



調査によると、NPOの半数以上(56.3%)が5年以内に代表者の交代を想定しているものの、34.2%は具体的な時期を決めていないという現実が明らかになりました。交代の理由として最も多かったのは「高齢化」(58.3%)で、次いで「健康状態」と「組織の活性化」が続きます。

興味深いのは、交代を予定している団体のうちの47.8%が「準備はまだ進んでいない」と回答している点です。この背景には、「適切な候補者が見つからない」という深刻な問題があり、特に70代以上の団体では58.1%がこの頭痛の種を抱えています。

NPOの持続可能性に影響する課題



この調査は、NPOの代表交代の遅れがもたらすリスクに光を当てています。適切な後継者の不足や引き継ぎ準備の不足は、NPOの存続だけでなく地域社会全体に影響を及ぼす懸念があります。NPOは営利企業とは異なり、事業継続が目的ではなく、活動が次世代に受け継がれ、地域社会に根付くことが求められていますので、この点が非常に重要です。

調査結果の詳細



NPOの代表者に関する性別比はおおよそ55:45であり、年齢構成は40代以下、50代、60代、70代以上という4つのカテゴリーに分類されました。その中でも特に多いのは60代(28.4%)で、50代(22.8%)や70代(19.1%)が続きます。

また、全国の女性社長比率が8.4%に対して、NPOセクターでの女性代表者の割合は大幅に上回り、その結果、NPOが女性の活躍する分野であることも示されています。NPOの特性として、環境保全を目的とする団体では代表者の属性が特徴的であり、非常勤、報酬なし、男性、70代以上の代表者が多いことが分かりました。

一方で、子どもの健全育成を目的とする団体では女性代表者比率も高く見られ、各NPOの活動内容によって代表者の属性が色濃く表れていることが伺えます。また、収入に関する調査からは、団体の自主事業収入や扶助金依存度の違い、組織の活動期間との関連性も見られ、新しい団体ほど補助金に頼りがちである傾向が浮き彫りになりました。

代表者交代の準備状況



今後5年での代表者交代を計画する団体は56.3%ですが、その多くは具体的な交代時期を決めていないことが課題として浮かび上がります。特に70代以上の団体で46.5%が「3年以内」に交代を想定しつつも、実際の準備には苦慮している現状が示されています。

まとめ



NPOサポートセンターは、この調査を通じて、NPO及び市民活動の未来に向けた議論を促進し、組織の持続性確保に貢献するビジョンを掲げています。今後の施策として、代表者が直面する課題に対する支援策を提案し、継続的な挑戦を支えるための取り組みも進める予定です。

本調査結果は、社会全体におけるNPOの役割の重要性を再確認させるものであり、この情報をもとに更なる活動が期待されます。


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会社情報

会社名
特定非営利活動法人NPOサポートセンター
住所
東京都港区芝4-7-1西山ビル4階
電話番号
03-6453-7498

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