アッヴィ、新たな治療薬スキリージを発売
アッヴィ合同会社は、2023年11月22日に新しい皮下注剤形「スキリージ皮下注180mgオートドーザー」を国内で発売しました。これは、潰瘍性大腸炎の成人患者に向けた新たな治療薬であり、2024年6月に中等症から重症の患者さんに対する治療法としての承認を受けています。
スキリージは、インターロイキン-23(IL-23)のサブユニットp19に結合し、これを選択的に阻害するヒト化抗IL-23p19モノクローナル抗体製剤として知られています。この新剤形は、潰瘍性大腸炎の患者における維持療法をサポートし、患者の生活の質(QOL)の向上も目指します。これにより、アッヴィは患者の治療目標の達成を強力に後押しすることを期待しています。
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起き、びらんや潰瘍が生じる長期にわたる疾患です。慢性的な下痢や出血、腹痛を伴い、場合によっては発熱や貧血といった重篤な症状が現れることもあります。日本国内の潰瘍性大腸炎の患者数は年を追うごとに増加し、現在は約22万人に達しています。
この病気の発症原因は完全には解明されていませんが、免疫系の異常が関与していると考えられています。特に、30歳以下の若年層に多く見られる傾向があります。
新しい治療法の重要性
アッヴィが発売したスキリージ皮下注180mgオートドーザーは、従来の362mgオートドーザーに加えて、新たに中等症から重症の潰瘍性大腸炎に対応するために設計されたものです。このオートドーザーは、使いやすさを重視した設計がなされており、患者自身で簡単に使用できることが特徴です。これにより、定期的な治療が容易になるため、患者の治療に大きな利点をもたらすでしょう。
市場におけるアッヴィの役割
アッヴィは、IBD(炎症性腸疾患)に焦点を当て、臨床試験プログラムや研究を推進しています。この取り組みは、患者の負担を軽減し、治療効果を高めるための革新を進めることを目指しています。スキリージはその一環として位置付けられ、今後も多くの患者にとっての頼もしい治療選択肢となることが期待されています。
スキリージの概要
- - 販売名: スキリージ(R)皮下注180mgオートドーザー
- - 一般名: リサンキズマブ(遺伝子組換え)
- - 適応症: 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法
- - 用法: 180mgを8週間ごとに皮下投与。患者の状態によって360mgも選択可能。
アッヴィは、今後もスキリージの展開を通じて、潰瘍性大腸炎に苦しむ患者の期待に応えていく方針です。また、他の疾患に対する新しい医薬品の開発にも引き続き取り組むとのことです。情報はアッヴィの公式サイトやSNSでも随時更新されていますので、最新情報を確認することをお勧めします。