日本最高峰の科学の甲子園、出場生徒の学習とAI活用の実態とは
国立研究開発法人科学技術振興機構の理数学習推進部は、2026年3月20日から23日まで茨城県つくば市で、「第15回科学の甲子園全国大会」を開催します。本大会では全国の高校生が学校対抗で科学の知識と力を競います。これに先立って、出場する生徒と一般高校生を対象に、AI活用の実態や学習法、将来の夢についての調査を実施しました。この調査によって、出場生徒がどのように学び、未来を考えているのかが明らかになりました。
高校生の約75%がAIを活用
調査によると、科学の甲子園出場生徒は一般高校生に比べて学習にAIを活用する割合が高いことが分かりました。科学の甲子園出場生徒の79%が「積極的に活用している」または「必要に応じて活用している」と回答。一方、一般高校生も同様の回答を出していましたが、学習場面でのAI利用は出場生徒が14ポイント高いという結果です。
具体的には、「学習支援(解説・別解・理解補助)が49%」、「英語関連(添削・翻訳・作文)が21%」、「調べ物・検索代替が14%」で、学習においてAIを多面的に活用しています。例えば、難解な解説を分かりやすく説明してもらったり、自分の考えに対するフィードバックを得たりすることが普及しており、AIは彼らの学習において欠かせない存在となっています。
平日学習時間は2時間~3時間
平日の学習時間に関して、科学の甲子園出場生徒の28%が「2時間~3時間未満」と回答。一方、一般高校生は「0~30分未満」が最も多く(31%)、学習時間には顕著な差が見られました。休日には85%以上の出場生徒が2時間以上の学習を継続しており、中には10時間以上勉強する生徒もいます。
普段の学習方法についても調査したところ、半数以上が「間違いの原因分析」と再学習を重視し、さらに「過去問や模擬問題の繰り返し解答」や「動画教材の活用」にも取り組んでいました。これにより、彼らはデジタルツールをうまく活用し、柔軟な学習スタイルを築いているのです。
将来の職業選択と関心
科学の甲子園出場生徒が将来なりたい職業のトップは「研究職」で31%。続いて「医療系」と「エンジニア・IT系」が多かったのに対し、一般高校生の52%は「未定」との回答が目立ち、進路選択において大きな差があることが分かりました。
彼らが今最も関心を寄せるニュースとしては、「AI・生成AI」が56%、次いで「宇宙」が47%であり、これらの分野に高い期待を寄せています。特にAIに関しては、その性能向上や社会的影響についての関心が強いことが伺えます。
ゲームと音楽が学習に役立つ
科学の甲子園出場生徒に学習に役立った経験について尋ねたところ、「ゲーム」が17.2%で第一位、「音楽・楽器」が15.3%で続きました。特に「マインクラフト」のように知識や発想力を駆使するゲームが高い人気を集めていることが印象的です。また、音楽や楽器の演奏も学習の一環として重視されているようです。
科学の甲子園全国大会は、未来の科学技術を担う人材育成の重要な場となっています。出場生徒たちの富んだ学習経験やAIとの共存を通じて、今後ますますの飛躍が期待されます。