スペクトラム社が新たに発表したPCIeインタフェースAWGカード
スペクトラム社が、PCIeインタフェースの最新AWGカードシリーズを発表しました。これらのカードは、AWG市場において最も性能が高い信号発生装置のひとつであり、技術者や研究者から注目されています。この新シリーズは、2.5GHzまたは1.5GHzの帯域幅と、最大10GS/sの出力レートを兼ね備えた全4モデルを展開しており、驚異的な16bitの垂直分解能を誇ります。
主な特徴と性能
新しいAWGカードを適切にPCに設置することで、最上級の信号生成能力を発揮します。出力振幅は、50オームの条件下で最大±500mVを達成し、高インピーダンス負荷時には最大±1.0Vをも実現します。また、差動モードでは、出力範囲がさらに倍増します。
それぞれのカードには、2GSamplesまたはオプションの8GSamplesのオンボードメモリが装備されており、16レーンのGen3 PCIeバスを通じてデータを非常に高速に転送できます。これにより、実質的に10GB/sの速度でデータをカードに送ることができ、高速かつ効率的な波形生成が実現します。
波形生成の多様性
AWGは、シングルショット、リピート出力、マルチリプレイモードを備えており、メモリ効率を最大限に活かしながら様々な用途に応じた操作が可能です。波形の再生は簡単なソフトウェアコマンドまたはトリガイベントで開始でき、外部トリガ信号からでも入力できます。
マルチチャンネルシステムと応用範囲
AWGカードには1つまたは2つのアナログ出力チャンネルがあり、より大規模なシステム構成も可能です。オプションのStar-Hubを使わせることで、最大8枚のカードを結びつけ、共有のクロック及びトリガを使った同期出力が得られます。この技術により、最大16チャンネルでのシステムが構築でき、ニーズに応じた複雑な波形生成や分析が行えます。
特に、M5i.63xxシリーズとM5i.33xxデジタイザシリーズの連携は、高速MIMOシステムの構築において非常に有効です。これにより、送受信双方で最大16チャンネルを展開し、データ通信の精確さを大幅に改善できます。
他デバイスとの接続性
フロントパネルには、4つの多目的SMAコネクタを備え、各種入出力接続が簡単に行えます。この機能により、非同期デジタルI/O、タイムスタンプのベースとなるクロック入力及びトリガ信号の出力がスムーズに行え、複雑なデバイスとの連携も可能です。さらに、オプションとしてデジタルパルスジェネレータファームウェアが用意されており、追加のデジタル出力チャンネルを生成できます。
プログラム可能性とサポート
新しいAWGカードは完全にプログラム可能で、WindowsやLUXのプラットフォーム上で広く使用されているソフトウェア言語で動作します。SDKは主にC++、C#、Pythonなど幅広い言語をサポートし、どのプログラマーにも扱いやすい環境を提供しています。ユーザーはLabVIEWやMATLABなどのサードパーティーのソフトウェアとも連携可能です。
5年保証で安心!
このAWGカードは、すぐに製品提供が開始され、全てが工場出荷時にテストされています。製品の寿命を通じての無償ソフトウェア及びファームウェアのアップデートが含まれる5年間の保証があるため、安定した利用が保証されています。
スペクトラム社について
スペクトラム社は1989年に設立された企業で、ドイツのハンブルク近郊に本社があります。デジタイザや波形発生器などを強力なモジュラー設計により提供できるのが特徴で、業界のリーダーとして世界中の顧客に支持されています。最新情報は公式サイトをご覧ください(
Spectrum Instrumentation)。