大船渡高校における映像制作特別授業の成果
2024年12月18日、岩手県立大船渡高等学校で映像制作に関する特別授業が行われました。この授業は、デジタルハリウッド株式会社が実施する「デジタルハリウッドアカデミー」の一環として、ICT技術を活用し生徒たちにデジタルクリエイティブな教育を提供することを目的としています。
特別授業の背景と目的
大船渡高校は、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」に採択され、MacBookと動画編集ソフト「Final Cut Pro」の導入を進めています。ただし、これらのツールをいかに教育の中で活用するかには具体的な課題がありました。そこで、音楽クリエイターの林祐太氏を講師に迎え、実践的な授業を通じて刺激を与えることになりました。
授業の流れ
特別授業は、1年生と2年生の合計263名を対象に、前半・後半に分けて行われました。最初の3時間では、林講師がMacBook ProやFinal Cut Proの使い方を解説し、デジタルクリエイターとしての視点から、作品を社会に発信する際の注意点を伝えました。授業中には、PCをZoomに接続し、実際に操作画面を共有することで、さらに分かりやすい授業が展開されました。
後半では、デザインソフト「Canva」を使った学校紹介動画制作のワークショップが行われ、生徒たちは初めて触れるソフトに挑戦しました。Canvaの既存のテンプレートや画像素材を利用し、スムーズに動画制作が進められました。
生徒たちの反応と成果
授業後のアンケートでは、76.3%の生徒がMacBookに興味を持ち、67.8%がFinal Cut Proを使いたいと思ったと回答しました。また、Canvaへの興味も78%に上り、授業内容の分かりやすさを感じた生徒は81.9%でした。特に「この授業を通して動画制作に興味を持った」という回答も78.5%に達しており、教育効果は高いと言えます。
生徒の声
授業を受けた生徒たちの感想は多岐にわたります。ある2年生は「クリエイトの面白さを知ることができた」と語り、他の生徒も「編集ソフトは難しさを感じたが、自分の心を動かす作品を作りたいと思った」と言います。1年生の中には「初めての経験で楽しかった」との声もあり、全体的にポジティブな反応が見られました。
教育現場への影響
本授業の実施を受けて、デジタルハリウッドは大船渡高校へのサポートを引き続き行う意向を示しています。副校長の本正園子氏も「生徒たちがデジタルクリエイティブを楽しみながら学べる環境を大切にしたい」とコメントしており、今後の展開に期待が寄せられています。
デジタルハリウッドアカデミーについて
デジタルハリウッドアカデミーは、教育のスタンダードを向上させるため、ブレンディッド・ラーニングの理念のもと、全国の学校に向けた多彩な教育支援を行っています。これからも、ICTを活用したデジタルクリエイティブ教育が広がっていくことに期待が寄せられます。