最近、商業施設における接客のスタイルが大きく変わろうとしています。株式会社coordimateと東急モールズデベロップメントが共同で行う実証実験が、その先陣を切ることになるでしょう。2026年3月2日から4月30日まで、神奈川県の「たまプラーザ テラス」にて、次世代型デジタルミラーを用いた取り組みがスタートします。この実証実験の目玉は、AIを活用したファッション診断を通じた新しい接客体験です。
AIミラーの導入背景
近年、Eコマースが推進され、リアル店舗は独自の「体験価値」や「人による接客」を求められるようになりました。しかし、多くの customersは、実際の店舗での接客に対して「声をかけるのが苦手」や「何が似合うか分からない」という悩みを持っています。一方で、店舗スタッフも「お客様のニーズを把握しきれず、最初のアプローチに苦労する」といった課題があります。
この実証実験では、AIミラーがその解決の糸口となることを目指しています。実際にお客様は、ミラーの前で全身写真を撮影し、その画像を元にAIがコーディネート診断を行います。
その結果を持って店舗に足を運ぶことで、スタッフとの会話もスムーズに始まるのです。お客様は診断結果をスマートフォンで確認しながら店舗に向かうことができるため、お互いのコミュニケーションが円滑になります。
接客フローの変化
このAIミラーによる新しい接客フローは、まずお客様がミラーで診断を受け、自分に似合うスタイルのヒントを得るところから始まります。診断結果に基づいて、クーポンが発行され、そのクーポンを手にしたお客様が対象店舗へ入店します。その際、店舗スタッフはお客様から「AIにはこう診断された」とスマホの画面を見せられることで、より的確な提案へとつながります。
この新しい接客フローは、AIが会話のきっかけを提供することで、スタッフの心理的な負担を軽減し、質の高いスタイリング提案を行うことが可能になります。
実証実験の詳細
特に注目すべきは、実証実験を行う「たまプラーザ テラス」が地域密着型の商業施設である点です。都心型の施設ではなく、住民が日常的に利用する施設での取り組みとなるため、より実用的なデジタル体験の受容性を検証することができるでしょう。
AGCの鏡面ディスプレイ技術とcoordimateのAIを融合させたこの専用ミラーは、店舗の雰囲気に合ったデザインであるため、スムーズに利用が促されることでしょう。実際に使用されるハードウェアは、AGCが開発した「ミラリア®」という商品で、反射率と映像表示能力を両立させています。ソフトウェア面では、3万件以上のファッション相談と10名以上のプロスタイリストの提案を学習したAIが搭載されており、全身写真から瞬時に傾向を分析し、最適なコーディネートを提供します。
まとめ
この新しい取り組みにより、お客様にとってはよりスムーズでストレスのないショッピング体験が期待されると同時に、店舗側も効率的な接客を実現することができます。今後の小売業界において、デジタルとリアルの融合がどのように進展していくのか、非常に楽しみです。「たまプラーザ テラス」での実証実験は、これからの商業施設の接客スタイルに革新をもたらす一歩になるでしょう。