企業の給与計算業務の現状と課題
jinjer株式会社が実施した「企業の給与計算業務に関する実態調査」によると、クラウド型の人事労務システムが普及しているにもかかわらず、多くの企業が依然として「勤怠人事の連携」や「給与計算の自動化」に課題を抱えていることが明らかになりました。調査対象となった357名の人事・総務担当者がどのような現状と課題を抱えているのか、具体的なデータを基に詳しく見ていきます。
調査の背景と目的
企業の給与計算業務は、法規制が厳しくなりデジタル化が進展する中で効率化が求められています。これにより、給与計算を正確に素早く行うことが必要不可欠となってきました。クラウド型システムの導入が進む中で、企業が直面する現実的な問題を把握し、より効率的な業務運営に向けた手がかりを見つけることを目的として、本調査が行われました。
調査結果の概要
1. 最も多い給与計算方法
調査結果によると、企業が普段使用している給与計算方法は「クラウド型サービス」が27.7%と最も多いことがわかりました。続いて自社で構築したシステムが15.1%、インストール型の給与ソフトが14%、外部にアウトソースしている企業が10.9%という結果でした。
2. 業務にかかる時間
給与計算業務が完了するまでに要する時間は「4~7営業日」が最も多く、27.3%の企業がこの時間を選びました。また、8営業日以上かかる企業も11.6%存在し、効率化が求められている現状を示しています。
3. 課題と感じる点
企業の担当者が感じている課題としては、毎月の給与計算における「勤怠情報の入力/連携」が30%、「控除額の計算」が29.4%、「人事情報の入力/連携」が26.1%であると回答しました。特に勤怠や人事情報の管理が複雑であることが、多くの企業の悩みの種となっています。
4. システムに対する期待
給与計算システムに求めることとして最も多かったのは「給与計算の自動化(34.7%)」です。また、ペーパーレス化や各種保険関連の業務における自動化に関する期待も高く、それぞれ32.2%、23%となりました。
jinjer株式会社のコメント
jinjerのCPOである桑内氏は、給与計算業務の効率化には多くの工程が必要であり、クラウド型サービスが非常に有効であると述べています。また、給与計算業務における最大の課題は、膨大な情報をまとめて管理することにあるため、今後もそのためのシステム開発に力を入れていくとのことです。
クラウド型人事労務システム『ジンジャー』の特徴
クラウド型の『ジンジャー』は、人事労務や給与計算などの定型業務からタレントマネジメントまでを統合的に管理できるシステムです。これにより、業務の効率化や正確性の向上が期待されています。
この調査結果は、今後の人事・総務業務の改善に向けた有益な情報となることでしょう。企業が直面する課題に対して有効な解決策を見出す手助けとなることが期待されます。