社会保険適用拡大に関する主婦・主夫の声
2024年10月から、社会保険の適用対象が従業員数51人以上の企業に拡大されることが決まっています。この制度変更に関して、調査機関『しゅふJOB総研』が行ったアンケートの結果が発表され、主婦・主夫層の意見や希望が明らかになりました。調査には420名の有効回答があり、社会保険適用拡大の影響について様々な視点からのフリーコメントが寄せられました。
調査結果の概要
1.
認知度の高まり
調査の結果、63.8%の回答者が社会保険の適用が51人以上の企業に拡大されることを「知っていた」と答えています。この結果から、多くの方が関心を持っていることがわかります。
2.
給与の希望
給与面では、22.9%の回答者が「今より給与を高くしたい」と願っていることが明らかになりました。これは、社会保険対象の拡大が直接的に給与に影響を及ぼすと考えているためです。
3.
従業員数の規模要件について
従業員数の規模要件を撤廃することについては、28.6%が「撤廃した方がいい」と考えている一方で、14.3%が「撤廃しない方がいい」と回答。おおむね各意見が均衡を保ちつつも、規模要件を撤廃した方がより多くの人々にとって有利であると感じている人が多いようです。
主婦・主夫層の本音
調査に伴い寄せられたフリーコメントには、様々な立場からの意見が見受けられます。パートやアルバイトの方々の多くは、扶養の範囲内での働き方に不安を抱いています。「扶養の関係があるため変に触らないでほしい」という意見がある中、「適用拡大は政府の税金搾取だ」との厳しい声も寄せられていました。
また、社会保険料の高騰に対する懸念も多く、「社会保険料が高すぎる」「将来、年金がもらえるか不安」といった不安の声があがっています。さらに、「適用拡大があっても、収入の増加につながるのかわからない」「メリットやデメリットをはっきり示してほしい」という要望もありました。
家庭と仕事の両立を望む主婦・主夫層にとって、社会保険の制度変更は生活全般に影響を与える重要な課題であり、その期待と不安が交錯しています。働く時間や環境も重要で、短時間勤務を希望する人々にとっては、時給の引き上げが求められています。
結論
この調査結果は、社会保険適用の拡大が今後の働き方に対して多様な影響をもたらす可能性を示唆しています。主婦・主夫層の実情や希望をしっかりと理解し、制度の見直しや改善を行うことが、働きやすい社会をつくるために不可欠です。これからの制度設計にあたって、個々の状況に配慮した情報の提供が求められるでしょう。これにより、多くの人が安心して働くことができ、生活の質を向上させることができると期待されます。