VIEのノスタルジア研究
2025-09-09 10:19:46

VIEが発表した新アルゴリズムで蘇るノスタルジアと記憶の鮮明性

VIEが実現したノスタルジアの新たな可能性



やさしい音楽が心を癒すように、過去の思い出が私たちの心に安らぎをもたらします。そんなノスタルジアを科学的に探求する研究が進められています。最近、VIE株式会社が発表した「Nostalgia Brain-Music Interface(N-BMI)」は、脳波とAIを駆使して、個々に最適な音楽を自動的に推薦するシステムです。このシステムは、聴く音楽によってノスタルジア感情や記憶の鮮明性を高め、心の健康を支える新しいアプローチとして注目を浴びています。

研究の背景



世界各国で急速な高齢化が進行しています。日本でも2050年には60歳以上の人口比率が22%に達するとの予測があります。これに伴い、健康寿命を延ばすことが課題となり、さまざまな研究が行われています。先行研究において、懐かしさの感情は孤独感を和らげ、自尊心や楽観性を高めることが示されています。そのため、ノスタルジアは健康寿命を向上させる可能性が期待されています。

音楽は人間の情動に強く影響を与えることが知られており、特に懐かしさを呼び起こす力は計り知れません。VIEの研究では、さまざまな楽曲の特徴と脳波を利用して、個々に響く音楽の推薦が行える仕組みを構築しました。

N-BMIのしくみ



N-BMIは、VIEが開発したウェアラブル脳波計を使用して、楽曲の聴取中の脳活動を分析し、主観的なノスタルジア評価と連携させることで作成されました。開発されたモデルでは、参加者が自分で選んだ懐かしい曲と他者が選んだ曲の聴取後に評価を行い、ノスタルジア感情やウェルビーイングを測定しました。この結果、N-BMIによって推薦された楽曲は、若者でも高齢者でもノスタルジア感情や記憶の鮮明性を有意に向上させたのです。

実験結果



実験では、若年層や高齢者層それぞれで自選曲と他選曲を聴取し、N-BMIに基づく推薦がどれだけ効果的であったかを測定しました。若者群では、自分が選んだ曲の方が他者が選んだ曲よりも評価が高く、高齢者群でも同様の傾向が見られました。このことから、個人の嗜好に基づく音楽が、心理的な健康に寄与することが証明されました。

特に高齢者群では、自選曲によるウェルビーイングとノスタルジアの感情が著しく向上し、脳波データからもその状態を特定することができました。これは、音楽が脳に与える影響の強力さを示すものです。

社会への実装と今後の展望



VIE株式会社はこの技術を社会に実装し、具体的にアクティブシニア向けの製品「うたメモリー」に活用しています。この製品は、高齢者の日常生活での心理的ウェルビーイングや記憶想起を助けるために、懐かしい音楽を通じた記憶支援を行っています。これにより、ノスタルジアを用いた新たな健康支援のあり方が実現しています。

今後は、この技術の応用範囲を広げ、さらには認知症予防や介護への活用についても研究が求められています。ニューロテクノロジーを活用したサービス開発が進む中、VIEは共同研究パートナーを募り、新たな可能性を探求しています。

まとめ



VIEが開発したN-BMIは、ノスタルジアを呼び覚ます音楽推薦システムとして、若年者と高齢者双方における心の健康を支える可能性を秘めています。今後もウェルビーイングを向上させるために、さらなる研究と社会への実装が期待されることでしょう。


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会社情報

会社名
VIE株式会社
住所
神奈川県鎌倉市大町一丁目9番22号
電話番号

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