新本社の完成とその意義
名古屋市で70年以上の実績を持つ丸天産業が、新たに本社を完成させました。この新本社の建設は、現代の働き方やオフィス環境の変化に対応するための重要な一歩です。コロナ禍によるリモートワークやサテライトオフィスの普及を受け、「オフィスに来る意味」を再定義する動きが高まっています。
新しいオフィス環境の背景
働く環境の重要性は、企業の活力を左右します。丸天産業は、その一環として「ファシリティマネジメント」を自社で実践し、地域社会の活性化にも努めています。63年間使用されてきた旧本社に代わり、新たに建てられた本社は、企業活動と地域社会との相互作用を深めることを目的としています。
新本社の特徴
新本社は、各フロアに異なるテーマが設けられ、働きやすさを追求した設計が施されています。
ゲスト用Wi-Fiやモバイルバッテリーが完備されています。このフロアは、大学のゼミや企業、行政のセミナーに利用可能で、さまざまな人々が集まりやすい場となっています。
全社員が自然と集まる仕掛けが施され、偶発的なつながりを生む動線が設計されています。また、調光照明や昇降テーブルなど、社員の快適さを考えた設備が整っています。
SieMaticのキッチンが設置されたこのフロアでは、コーヒーサーバーやパン屋も常設されており、社内外の人々がリラックスしながら交流できるよう配慮されています。
壁や床の内装をわざと未完成状態に保つことで、変化し続ける空間を表現しました。ここでは、クライアントと共に新しい働き方を模索する場となります。
新本社のコンセプト
丸天産業は「コンセプトを脱する」という新たな方向性を掲げています。これは、従来の常識に囚われず、多様な人々が集まり対話を通じて新しい価値を創出することを意味します。この柔軟性が、具体的なビジネスモデルの変容を促します。
企業の思い
社長の天野敬之氏は、新本社の建設を通じて「働く環境そのものが企業の土台であり、ここから新たなプロジェクトが生み出される」と述べています。また、会長の天野俶明氏も、創業当初からの精神を忘れずに新しい働き方を模索し続けることを強調しています。その使命感を持って、社員自らが考え、創りあげたオフィス環境が、今後の業務にどう活かされていくかに注目が集まります。
新本社は6月8日からの見学会を通じて、その構想や働き方改革についての具体例を広く知ってもらう予定です。今後の展開にも期待が寄せられています。