キャナルシティ博多での新たな挑戦
株式会社メンテル(本社:東京都渋谷区)と福岡地所グループの株式会社サン・ライフ(代表取締役社長:川﨑哲平)は、福岡市博多区の大型複合施設「キャナルシティ博多」にて、AIを駆使した熱供給プラントの最適な運転計画を立案するプロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、エネルギー消費の効率と省エネの促進を目指しています。
1. プロジェクトの背景
現在の熱供給プラント運用は、主に技術者の経験や勘に依存しています。しかし、運転管理人材の不足や人件費の高騰が問題視されており、業務の平準化や省人化が求められています。さらに、電気やガス代の上昇、SDGsやESGの観点からも、光熱費の節約や環境性能の向上が重要な課題となっています。このような背景から、AIを活用した運転計画の改善が求められるようになりました。
2. プロジェクトの計画概要
このプロジェクトでは、キャナルシティ博多の熱源プラントの運転実績をもとにデータ分析を行い、気象条件に基づく将来の熱需要を予測します。その予測に基づいて最適な運転計画を策定するためのモデルを構築し、AI技術を活用してこれらの情報を日々可視化します。最終的には、最適化予測運転システムと既存の熱源集中監視システムを統合し、自動制御を実現することを目指します。
プロジェクトのフェイズ
- - フェイズ1: 過去5年間の運転データおよび気象データを分析し、熱負荷とエネルギー消費の予測モデルを構築。その後、それらのモデルを用いて最適な運転計画を立案するアルゴリズムを開発します。
- - フェイズ2: 1で構築したモデルを基に、リアルタイムで気象情報を取得し、AIで熱負荷予測と運転計画を自動的に策定するシステムを開発します。
- - フェイズ3: フェイズ2で生成した最適化予測運転システムと既存の熱源集中管理システムを連携させ、操作の自動化を推進します。
3. 今後の展望
サン・ライフとメンテルは、ビル管理業務における知識とデータサイエンスの技術を融合させ、環境性能の向上を通して持続可能な開発に貢献します。メンテルは「サステナブルな建物へのアップデートを永続的に」をミッションに掲げ、AIの力で建物のエネルギー効率を向上させる様々なソリューションを展開しています。
この取り組みは、将来的に他分野への展開も期待され、福岡地域におけるエネルギー効率化の新たなモデルケースとなるでしょう。省エネルギー化と快適性の向上を両立させることで、地域社会に貢献することを目指します。これからの進展がとても楽しみです。