セレンディップ・ホールディングス、エクセル・グループを子会社化へ
2024年10月23日に開催される取締役会で、セレンディップ・ホールディングス株式会社(名古屋市中区、CEO竹内在氏)は、エクセル・グループ(東京都中央区、代表取締役中川剛太氏)の株式を取得し、子会社化する決議を行うことを発表しました。これは、セレンディップにとって主に製造業を支える新たなステップであり、持続可能な成長を目指すものです。
エクセル・グループの概要
エクセル・グループは国内5社と海外4社を含む計9社で構成され、連結売上高は111億円、営業利益は8億円、総資産は134億円とされています。このM&Aはセレンディップにとって最大のものであり、成長力や経営基盤の強化が期待されています。エクセルは、特に自動車部品に強みを持ち、樹脂成型技術において高い技術力を誇ります。
この会社は1970年に設立され、主に自動車部品ダクトなどの樹脂成型品の開発・製造を行っており、50年以上の歴史を持ちます。多様な樹脂材料を一体成型する独自の技術は、業界内での競争優位性の源泉となっています。
株式取得の狙い
セレンディップは日本の中堅・中小製造業の持続可能な発展と経営支援に特化した事業投資会社です。プロ経営者の派遣やハンズオン型の支援によって、投資先がものづくりに専念できる環境を構築します。この新たな子会社化により、エクセルは整った経営基盤を持ち、さらなる成長を視野に入れています。
たとえば、エクセルの自動車部品は、乗用車だけでなくトラックやピックアップトラックにも使用されており、EV市場においても注目されています。特に最近ではPHEV向けの製品にも採用されるなど、市場ニーズに応じた柔軟な対応が求められています。
シナジー効果の期待
エクセルがセレンディップ・ホールディングスに加わることで、経営及びバックオフィスの強化が見込まれています。特に、現場のスマート化が進むことで、製品開発や製造プロセスの効率化が期待されます。
具体的には、スマートファクトリーの実現やデジタル化推進によって、業務全般の精度向上が図られるでしょう。また、セレンディップが持つネットワークやノウハウを活用することで、エクセルはさらに成長していくことが期待されています。
地域経済にも寄与
この株式取得は地域経済への貢献も意識されています。エクセル・グループの存在は地域に根ざした企業活動としても非常に重要です。中堅・中小企業が持続的に発展し、地域経済を支える存在であることは、セレンディップにとっても大きな使命といえるでしょう。
会社情報
- 本社: 東京都中央区京橋2丁目10番2号
- 代表者: 中川剛太
- 設立: 1970年
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公式サイト
- 本社: 愛知県名古屋市中区錦一丁目5番地11号
- 代表者: 竹内在
- 設立: 2006年8月
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公式サイト
この新たなM&Aは、地域経済や業界全体にポジティブな影響をもたらすとともに、事業の安定成長を実現する一手となることでしょう。