アクセシブルライブラリー受賞
2022-10-03 10:00:01

視覚障害者への新しい読書体験を提供する「アクセシブルライブラリー」がグランプリ受賞

アクセシブルライブラリーが獲得したグランプリ



2022年度のデジタル庁Good Digital Awardでグランプリを受賞したのは、視覚障害者専用の音声読み上げサービス「アクセシブルライブラリー」です。このプロジェクトは、REMEM株式会社と株式会社メディアドゥの共同開発で誕生しました。

このサービスは、視覚に障害のある方々に対して、電子書籍を音声で読む体験を提供します。高品質な音声合成技術とテキスト形式の電子書籍ファイルを組み合わせることで、ユーザーが自分で操作し、好きな書籍を読むことが可能です。グランプリ受賞を受け、REMEM株式会社の代表取締役である森下英昭氏は「光栄に思っています。この取り組みは、障害のある方々が自分自身で読む楽しみを持つことができるように設計されました」と語っています。

VOXXのテクノロジー



アクセシブルライブラリーには、REMEMが開発した音声化プラットフォーム「VOXX」が使われています。このプラットフォームは、様々なテキスト情報をデジタル音声として読むことを可能にし、ユーザーにはアプリを利用せずに自然な音声を体験できる特長があります。また、VOXXシリーズの「VOXX LITE」はQRコードを利用して簡単に文書を音声で再生するサービスを提供しています。印刷物にQRコードが含まれていれば、スマートフォンのカメラで読み取ることで音声再生がスムーズに行えます。

導入状況と今後の展望



現在、アクセシブルライブラリーは京都府宇治市、石川県加賀市、新潟県三条市などの公共図書館で提供されており、今後はさらに多くの地域に展開される予定です。全盲のメンバーや声優・eスポーツプレーヤーの協力を得て、実際のユーザーのニーズに応える形で開発が進められました。

森下氏は「今後も、視覚障害のある方々だけでなく、より広い範囲で情報へのアクセスを可能にするサービスを提供していくつもりです」と明言しています。彼らの目指すのは、障害者向けのサービスのみならず、すべての人々が情報にアクセスしやすい社会の実現です。

Good Digital Awardについて



Good Digital Awardは、デジタルの日に関連するイベントとして、デジタル庁が2022年度のデジタル化に貢献した個人や組織の取り組みを表彰するものです。「誰一人取り残さない」という理念を基に、今回の受賞はその実践の一環といえるでしょう。

まとめ



アクセシブルライブラリーの開発は、視覚障害者に対する配慮と技術の進化が融合した成果です。今後も、REMEM株式会社とメディアドゥは様々な形式で情報へのアクセスを拓くことを目指して事業を続け、全てのユーザーが快適に情報を得られる環境作りに貢献していきます。

会社情報

会社名
REMEM株式会社
住所
東京都千代田区神田神保町2-38いちご九段ビル2F
電話番号
070-8430-7080

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