新しい酒蔵の挑戦
2020-09-15 14:10:01
人口ゼロのまちに誕生する新しい酒蔵「haccoba」の挑戦
人口ゼロのまちに新酒蔵「haccoba」誕生
福島県南相馬市小高区では、2011年の東日本大震災以降、人口がゼロになった地域に新たに酒蔵「haccoba」が誕生しようとしています。2021年2月には本格的な酒蔵を開設予定ですが、その前に2020年9月15日からMakuake限定で試験醸造酒の販売を開始しました。このプロジェクトは、地域活性化を目指したもので、周囲の人々や地域に寄り添った新しいコミュニティの形成を目指しています。
酒蔵設立の思い
小高区は、原発事故の影響で一時期、人口が完全にゼロになってしまった地域であり、震災からの復興が求められています。現在、交通の便が回復し、地域の商店も徐々に戻りつつありますが、人口は震災前のおよそ1/3にとどまるなど、様々な課題が依然として残っています。このような状況下で、haccobaは「ゼロからのまちづくり」に挑むことで新しい動きを生み出そうとしています。
地域の方々にとっては、酒蔵が新たな集いの場となり、また、訪れる人々にとってはお酒を通じて社会問題に思いを馳せるきっかけを提供できることを目指しています。お酒を飲むという日常的な行為から、社会的な課題を見つめ直す機会になればと考えています。
醸造スタイルと試験酒の特徴
haccobaの醸造スタイルは、伝統的な日本酒の製法を基本にしながら、クラフトビールの原料でもあるホップを使う自由なアプローチを取っています。日本酒に分類される清酒とは異なり、「その他の醸造酒」として、多様な副原料を使用することができます。この挑戦的なスタイルは、昔ながらの酒づくりを復活させる試みとも言えるでしょう。
特に最初に製造される予定のホップを使ったお酒は、東北地方に伝わる「花酛」と呼ばれる伝統的な製法に基づいています、この方法はビールにも使用されるホップの防腐効果を利用するもので、かつては家庭でのどぶろく作りが盛んでしたが、現在ではほとんど行われていません。haccobaは、この製法を用いながら、新しい味を追求していくという意気込みを見せています。
クラウドファンディングへの参加
新たな酒蔵の設立とともに、haccobaは資金調達のためにクラウドファンディングを実施。また、その特典として、Makuakeのみで試験醸造酒2種類を提供し、地域のコミュニティや消費者の意見を取り入れながら、未来のメインプロダクトを共に決めていく仕組みを整えています。最新情報はFacebook等で発信されるため、興味がある方はぜひチェックしてください。
代表者の経歴
haccobaを率いる代表取締役の佐藤太亮氏は、慶應義塾大学で地域のコミュニティづくりに取り組んだ後、楽天やウォンテッドリーでの経験を経て、醸造に関するスキルを磨き、2020年2月にhaccobaを設立しました。地域とともに成長する酒蔵を目指し、老舗のブランドとは異なる新たな価値を届けることに専念しています。
まとめ
「haccoba」は、新たに誕生する酒蔵として、地域の課題解決にも貢献することを目指しています。日本酒やクラフトビールの新しい可能性を追求することで、人口減少などの問題を抱えた地域でも新たな活力を生み出すことが期待されます。haccobaがどのように成長し、地域に根付いていくのか、今後の展開に注目です。
会社情報
- 会社名
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株式会社haccoba
- 住所
- 福島県南相馬市小高区田町2-50-6
- 電話番号
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