革のダイヤモンド：コードバンの美しさと技術に迫る

「革のダイヤモンド」として名高いコードバン。この貴重な素材は、農耕馬の臀部から採取され、その特性を最大限に引き出すためには高い技術と手間が必要です。千葉県柏市に位置する染色工房「レーデルオガワ」は、その技術が極めて高く評価されています。この工房で扱われるコードバンが、レザーブランド「KUBERA 9981」で使用されていることから、その魅力に迫るべく取材を敢行しました。

こだわりの手仕事

レーデルオガワは、1971年に創業以来、馬革専門タンナーとの連携により、質の高いコードバンの手作業染色を続けてきました。工房に足を踏み入れると、革の香りが漂い、職人たちが丁寧に手作業で仕上げる様子が広がります。特に、ミモザ100%のタンニンを用いた脂の投入は、コードバンの美しい輝きを生む土台となります。この工程で品質の80%が決まると言われており、職人の熟練した技術が光ります。

透き通る透明感

コードバンの魅力はその美しさにあります。特に「アニリン染め」による染色方式は、革の風合いを損なうことなく、そのままの表情を活かします。この染色技術は初代社長の小川三郎氏によって確立されたものであり、その秘密は工房内でしっかりと守られています。

コードバンの特性

コードバンは非常に堅牢であり、牛革の3倍とも言われる耐久性があります。しかし、水分に弱く、使用時には注意が必要です。湿気のある環境や水に濡れると、早めの拭き取りが推奨されます。その一方で使い込むことで出てくる深い艶が、コードバンを一層魅力的にします。

エンボス加工の進化

さらに、ベースのコードバンに型押し加工を施した「エンボスコードバン」も注目を浴びています。傷がつきにくく、カジュアルに使用できるため、幅広い年代から支持されています。形状記憶加工を施したこの素材は、見た目の美しさだけでなく実用性も兼ね備えています。

新作情報

今春、KUBERA 9981の新作smart walletが発表される予定です。クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」で特別販売が行われており、新しいコレクションの到来に期待が高まります。同ブランドは、独自の工程にこだわり、長い時間をかけて仕上げられた高品質なレザー商品を提供しています。