在日クルド人の現状
2022-08-04 12:00:07
日本で苦しむ在日クルド人の現状と「東京クルド」に寄せる思い
日本で苦しむ在日クルド人の現状
日本における難民問題は、日々注目を集めるトピックの一つです。特に、クルド人難民は日本社会における難しい現実に直面しています。2021年、入国管理庁に提出された難民申請のうち、認定されたのはわずか74人という厳しい状況が続いています。このような現状に生きる在日クルド人たちの生活や背景を深く知るために、8月7日に開催される映画「東京クルド」の上映会が注目されています。
クルド人の背景
クルド人は「国家を持たない世界最大の民族」として知られ、トルコ国内では過酷な迫害を受けています。そのため、多くのクルド人は故郷を離れ、海外での新しい生活を求めて移住します。日本にも約2,000人のクルド人が住んでいますが、残念ながら日本政府はこれまで一人のクルド人も難民として認定していません。
日本に来たクルド人たちは、仮放免であるものの、不法滞在者として扱われ、法律の狭間に取り残されています。たとえば、収容されている間の非人道的な扱いや、帰国を迫られる状況にいる人々が多く存在します。彼らにとって、自由に生きる権利が保障されていないのです。
映画「東京クルド」の意義
「東京クルド」は、クルド人の青年オザン(18歳)とラマザン(19歳)の視点を通じて、日本における難民問題を描いています。彼らは早くに日本に来て、難民申請を続けていますが、常に収容される恐怖と戦いながら、将来への希望を抱いています。しかし、住民票がないため、働くこともできず、教育機会からも遠ざけられているのです。
映画は、彼らの日常と葛藤を描き、他の国の人々がどうこの問題を理解し、どう助けることができるかについて考えさせてくれます。彼らの希望を奪うのは誰か、そして誰がその希望を救えるのか、それは観客である私たち自身に問われる問題です。
上映会とトークショー
上映会は赤羽校が主催し、8月7日(日)に東京都新宿区の早稲田奉仕園スコットホールで実施されます。映画の後には、クルド人大学生が登壇するトークショーも行われ、彼らの声を直接聞くことができる貴重な機会です。観覧は無料ですが、事前の申し込みが必要です。
このイベントを通じて、多くの人々に在日クルド人の難しい現実を知ってもらいたいと考えています。また、上映会での募金活動も行われており、支援を必要とする多くの難民や移民の子どもたちに、日本語教育を広めるための資金が募られます。
NPOメタノイアについて
この映画上映会を支える背景には、NPO法人メタノイアの活動があります。彼らは難民や移民の教育に重点を置き、日本語教室を開設しています。主に在日クルド人やウクライナ難民の子どもたちに、日本語を教えることで未来を切り拓くお手伝いをしています。
終わりに
このように、映画「東京クルド」を通じて、日本で生きるクルド人の現実に触れることで、私たちが何を感じ、何をするべきかを考える契機にしてほしいと思います。在日クルド人の苦難を知ることで、彼らに新しい未来を切り開く手助けができるかもしれません。私たち一人ひとりがこの問題について真剣に向き合うことが求められているのです。
会社情報
- 会社名
-
特定非営利活動法人メタノイア
- 住所
- 東京都足立区島根2-21-19リトルハイム203
- 電話番号
-
03-6755-8345